2010年04月25日
The Yes Album/YES (イエス)
![]() | The Yes Album Yes Rhino/Elektra 2003-01-27 |
デビューから2作目まで、後の大型バンドへの要素は垣間見せつつも、アート・ロック、サイケデリックな作品で、どちらかと言えばポップ・グループといった感の強かったYES(イエス)から、バンドの方向性に合わなくなってきたギタリストのPeter Banks(ピーター・バンクス)が脱退し、よりシンフォニックなサウンドを目指すようになっていくバンドの要求に応えるだけでなく、その後のバンドの楽曲制作においても大きな存在となるSteve Howe(スティーヴ・ハウ)が新たに加入。哲学的、あるいは独特な世界観を持った楽曲をテクニカルで壮大な演奏で構成し、Jon Anderson(Vo.ジョン・アンダーソン)のハイトーンヴォーカルが奏でるポップ且つ美しいメロディー・ラインを乗せるというバンドの狙いが見事に昇華された、後の代表作『Fragile(こわれもの)』(1971年)、『Close to the Edge(危機)』(1972年)への序章、『The Yes Album(サード・アルバム)』(1971年発表)。
1. Yours Is No Disgrace
2. Clap
3. Starship Trooper
4. I've Seen All Good People
5. Venture
6. Perpetual Change
Jon Anderson - Vo.ジョン・アンダーソン
Chris Squire - B.クリス・スクワイア
Bill Bruford - Dr.ビル・ブルフォード
Tony Kaye - Key.トニー・ケイ
Steve Howe - G.スティーブ・ハウ
ロックギターの範疇に収まらない様々なジャンルの音楽、奏法を駆使しバンドにカラフルな彩を与える事に成功したSteve Howe(スティーヴ・ハウ)のギターを加えることによってバンドの表現力は大幅に広がり、本作から導入された組曲形式の大作(とは言っても後の『Close to the Edge』、『Tales from Topographic Oceans/海洋地形学の物語』に収録された楽曲のように20分近いものはない)もリスナーを飽きさせずに最後までしっかり聞かせる密度の高い内容に仕上げられており、アルバム・タイトルからも感じられるように新生YESのデビューアルバムともいえるアルバムです。
Jon Anderson(Vo.ジョン・アンダーソン)がハイトーンで奏でるポップなメロディーライン。ルート音に拘らないコード感を重視したベースラインでバンドを牽引するChris Squire(B.クリス・スクワイア)。或る時は重厚かつダイナミックに、或る時は疾走感溢れるプレイでバンドに彩を加えるキーボード(本作ではTony Kaye -トニー・ケイ、次作からはRick Wakeman - リック・ウェイクマンに交代)。チューニングのピッチが高いスネアの独特のサウンドで緻密でテクニカルなリズムを刻むBill Bruford(Dr.ビル・ブラッフォード)。多彩なギタープレイを聴かせる
Steve Howe(G.スティーブ・ハウ)。YESならではの世界観のある楽曲群とその後のバンドのスタイルが荒削りながらもほぼ完成しており、一般的には代表作といわれる『Fragile』、『Close to the Edge』に較べると知名度的には低いアルバムですが、収録曲の半分以上がYESのライブの定番曲となっているだけあって楽曲の出来も良く、演奏面でもYESの美味しい部分の要素が凝縮されている事などから代表作2作と並ぶ名盤ではないかと思います。また、適度にポップ、ロック寄りな楽曲群は、後のYESの難解な部分は殆ど無く(聴き込むと色々詰め込んではありますが)、プログレ・ファン以外のリスナーにも聞きやすく、YES及びプログレ初心者には代表作2作ではなく、この『The Yes Album』から聴いた方が良いかもしれない、と思ったりもします。(好みによっては『Going to the One(究極)』も良いかも。)
ライブでの定番曲"Yours Is No Disgrace"、"Starship Trooper"、"I've Seen All Good People"、"Perpetual Change"、新加入ギタリストSteve Howeが挨拶代わりにアコースティック・ギターでの超絶テクニックを披露する"Clap"、このアルバムを最後にバンドを脱退するTony Kaye(Key.トニー・ケイ)のピアノをフューチャーした"Venture"収録。
![]() | Fragile Yes Rhino 2003-02-03 |
![]() | Close to the Edge Yes WEA Japan 2003-08-25 |
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- by axis_009
- at 12:09
- Comments (6)
- Trackbacks (1)



comments
こんにちは。
更新されててビックリしました。(笑)
「こわれもの」より、こっちの方が好きです。曲がいいです。ClapとVentureはいつも飛ばして聞いてるけど。もう飽きた。(笑)
iTunesは便利だ。
>hajimeさん
こんにちは。
ちょこっと更新してみました。^^♪
>>「こわれもの」より、こっちの方が好きです。曲がいいです。
『こわれもの』も名作でよく聴いてましたが、聴いてる回数は『サード・アルバム』の方が多いかも。確かにアルバムの完成度は『こわれもの』の方が上ですが、曲自体はこのアルバムの方が良いと思います。ただ、『こわれもの』は曲単位ではなく、アルバム1枚トータルでの印象で語るアルバムだと思っています。
>>ClapとVentureはいつも飛ばして聞いてる
(笑)私もです。
こんにちは。
更新されててビックリしました。(笑)
(Hajimeさんのコメントと同じで出だしになってしまった。笑)
イエスと言えばリック・ウェイクマンというイメージが強いけど、オルガンとピアノにこだわったトニー・ケイの60年代を引き摺ったような演奏も好きです。「危機」が最高傑作なのは誰もが認めるところですが、このアルバムも愛聴盤です。
>Bertさん
>>(Hajimeさんのコメントと同じで出だしになってしまった。笑)
(笑)
>>オルガンとピアノにこだわったトニー・ケイ
80年代になってトレバー・ラヴィンのイエスに復帰したときにバンドの音を聴いて驚きました。でも、トレバー・ラヴィンがキーボードも弾くマルチ・プレイヤーということを聞いて納得した覚えがあります。
TBありがとうございました♪ 久しぶりの更新でイエスの洪水ですね!
中途半端な出来が逆に愛らしいアルバムと思っていまして、意図が不明な小曲が入っているのも何でもありのあの時代ならでわでしょうか。
>いたち野郎さん
こんにちは。ご無沙汰です。^^
いたち野郎さんブログは時々拝見させていただいたので、私のほうは「ご無沙汰」という気はしないんですけど。^^;
>>意図が不明な小曲が入っているのも
『Fragile(こわれもの)』のほうかな?
>>あの時代ならでわでしょうか。
60年代末から70年代前半は新しい物が沢山生まれてきていた時期だし、イエスも続々とアイディアが湧いてきて、色々試してみたかったのかもしれませんね。