2006年10月23日
The Captain and Me/THE DOOBIE BROTHERS (ドゥービー・ブラザーズ)
![]() | The Captain and Me The Doobie Brothers Wea Japan 1990-10-25 |
[試聴]iTunes Music Store - The Doobie Brothers
LAのEAGLES(イーグルス)と並んで1970年代のウエストコースト・サウンドを代表するサンフランシスコのロック・バンド"THE DOOBIE BROTHERS"(ドゥービー・ブラザーズ)が1973年に発表した3rdアルバム。
約13年間の活動期間中(1989年の再結成後は除く)に幾度かのメンバー・チェンジを行いながら、その都度多彩な才能を持つ新加入メンバーの個性を名プロデューサー、Ted Templeman(テッド・テンプルマン)の元で上手くバンドの音楽性に反映させ、数々の名盤、ヒット曲を産み出してきたTHE DOOBIE BROTHERS。本作『The Captain and Me(キャプテン・アンド・ミー)』はTom Johnston(vo,g.トム・ジョンストン)の豪快なヴォーカルとドライブ感溢れる演奏、そしてウエストコーストらしい軽快なメロディーとハーモニーで人気を博した、ギターのリズム・カッティングが印象的な"Long Train Runnin'"、"China Grove"などの人気曲を含む初期THE DOOBIE BROTHERSの代表作です。
1. Natural Thing
2. Long Train Runnin'
3. China Grove
4. Dark Eyed Cajun Woman
5. Clear as the Driven Snow
6. Without You
7. South City Midnight Lady
8. Evil Woman
9. Busted Down Around O'Connelly Corners
10. Ukiah
11. Captain and Me
Tom Johnston :vo,g.トム・ジョンストン
Patrick Simmons :g,vo.パトリック・シモンズ
Tiran Porter :b.タイラン・ポーター
John Heartman :dr.ジョン・ハートマン
Michael Hossack :dr.マイケル・ホザック
guest
Jeff Baxter :g.ジェフ・バクスター
ゲスト・ミュージシャンとしてSTEELY DAN(スティーリー・ダン)のJeff Baxter(g.ジェフ・バクスター)を迎え、トリプル・ギター、ツイン・ドラムでの豪快な演奏でアメリカン・ロックを代表するバンドになったTHE DOOBIE BROTHERS(ドゥービー・ブラザーズ)は次作『What Were Once Vices Are Now Habits(ドゥービー天国)』(1974年)からのシングルカット曲"Black Water"で初の全米1位を獲得し、遂にアメリカン・ロックの頂点まで上り詰めます。
しかし、このまま黄金時代が続くかと思われたTHE DOOBIE BROTHERSでしたが、予約だけでミリオン・セラーを達成した『Stampede』(1975年)発表後にメイン・ソングライターでもあったTom Johnston(vo,g.トム・ジョンストン)が病気の為に休養、その後に控えたツアーためにSTEELY DANを脱退して既にTHE DOOBIE BROTHERSの正式メンバーとなっていたJeff Baxter(g.ジェフ・バクスター)が同じく元STEELY DANのツアー・メンバーだったMichael McDonald(vo,key.マイケル・マクドナルド)をTom Johnstonの代役として呼び寄せてツアーを再開することになります。
ヴォーカリストとソング・ライターを失い、復帰の目処も立たないTHE DOOBIE BROTHERSは、Tom Johnstonとは声質も音楽性も違いながらTom Johnston休養後のツアーを成功させ、ソング・ライティングにも優れたMichael McDonaldを正式メンバーとして迎え『Takin' To The Streets(ドゥービー・ストリート)』(1976)を発表。二人の元STEELY DANのメンバーを加え、メインのソング・ライティングもMichael McDonaldに委ねたTHE DOOBIE BROTHERSの音楽性は一気に様変わりし、ドライブ感溢れる豪快なロック・サウンドは失われてしまいますが、反対にMichael McDonald、Jeff Baxterのジャズ寄りの音楽性を反映した、そしてなによりMichael McDonaldのソウルフルな歌声を生かした新しいサウンドはロック・ファンだけに止まらず一般的な音楽ファンにも好評でセールス的にも成功。徐々にMichael McDonald主導のバンドへと変貌していきます。1977年に病気療養中だったTom Johnstonがバンドに復帰するものの、既にバンド内に居場所は無く、『Livin' On The Fault Line(運命の掟)』(1977)発表後に自ら身を引いて正式に脱退、以後バンドは徐々にMichael McDonaldのワンマン・バンド化して行く事になります。
Michael McDonald(マイケル・マクドナルド)サウンドの後期THE DOOBIE BROTHERS(ドゥービー・ブラザーズ)はその後もヒット曲を連発していきますが、最後のオリジナル・メンバーであったPatrick Simmons(g,vo.パトリック・シモンズ)の脱退を切っ掛けに、1982年の"Farewell Tour"を最後に解散の道を選びます。
しかし、上記のようなバンドの経緯をたどるとメンバー間の確執等、解散後も影響を残しそうに思われますが、前記"Farewell Tour"にはTom Johnstonが参加、その後1989年にTom Johnstonを中心にした初期サウンドで再結成されて以降も大きなイベント等の際にはMichael McDonaldや他の元メンバーがゲストで参加するなど、メンバー・チェンジが活発で、音楽性もMichael McDonaldの加入を分岐点に大きく変わったバンドにしては、ファンの賛否両論とは裏腹にメンバー間の確執という物が全く無いという珍しいバンドで、メンバー各自の音楽的個性を尊重し、音楽活動の自由度も高かった、THE DOOBIE BROTHERSは正に"ブラザー"といえるミュージシャンの集合体だったのではないでしょうか。
*1989年の再結成についても1987年に行われたベトナム帰還兵救済チャリティー・コンサートにおいて、かつて在籍した12人のメンバーが一堂に会した再結成ライブが切っ掛けになっています。
■Munute By Minute (1978)
![]() | Minute by Minute The Doobie Brothers Wea Japan 1990-10-25 |
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1975年に病気のために休養したTom Johnston(vo,g.トム・ジョンストン)の代役としてTHE DOOBIE BROTHERS(ドゥービー・ブラザーズ)に参加し、そのまま正式メンバーとして加入したMichael McDonald(vo,key.マイケル・マクドナルド)を中心としたポップ&ソウル路線で第二期黄金時代を築いた1978年発表の大ヒット作。(グラミー賞4部門獲得)
Tom Johnstonの豪快なヴォーカルを売り物にしていた初期THE DOOBIE BROTHERSに較べると明らかにMichael McDonaldのヴォーカル・スタイル、そして音楽性は異なっており、本作『Munute By Minute(ミニット・バイ・ミニット)』ではMichael McDonaldのソフトで繊細、且つソウルフルな歌声を生かしたAORよりのロックが展開されています。初期THE DOOBIE BROTHERSのファンからみると当初は違和感のあるサウンドでもあり賛否両論を呼びますが、あの高度な音楽性を持つSTEELY DANのツアー・メンバーにも採用されていたことからも分かるようにMichael McDonaldは演奏能力、表現力だけでなく作曲能力、音楽性なども非常に高いものを持っており、アルバム自体の完成度はこれまでの作品に決して劣るものではなく、Michael McDonald主導でTom Johnston脱退後のニュー・ドゥービーズの音楽を完成させたアルバムと言えます。
また、本来激しいロックン・ロールが好みで自らも歌いたいといういう願望を持っていたにも拘らず、自分の声質がロックに向かないことを認識してAOR寄りのソフトな音楽を追求していったMichael McDonald(マイケル・マクドナルド)がTHE DOOBIE BROTHERSに参加して果たした役割を考えると興味深いものがあります。
メロディー、サウンド共にMichael McDonald節全開の名曲"What a Fool Believes(ある愚か者の場合)"(2曲目の全米1位を獲得)他収録。
Michael McDonald :vo,key.マイケル・マクドナルド
Patrick Simmons :g,vo.パトリック・シモンズ
Jeff Baxter :g.ジェフ・バクスター
Tiran Porter :b.タイラン・ポーター
John Heartman :dr.ジョン・ハートマン
Keith Knudsen :dr.キース・ヌードセン
![]() | グレイテスト・ヒッツ ドゥービー・ブラザーズ ワーナーミュージック・ジャパン 2001-10-24 |
![]() | 1970-2000/Long Train Runnin' The Doobie Brothers Rhino 1999-09-28 |
[試聴]iTunes Music Store - The Doobie Brothers
- by axis_009
- at 12:40
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comments
どうも彼らの結束力ってすばらしいですね
結果マクドナルドの加入も良い方に作用したと思いますよ。
元々AOR自体が好きじゃないんですよね。^^;
ただああいう音楽にも対応できるドゥービーズの上手さっていうのは流石だと思ってました。それに、マクドナルドが入っていなかったら、あの後すぐに解散してたかもしれないしね。現在活動中の再結成も無かったかもしれませんね。
中学〜高校の頃、東京・調布に「ろ」というロック喫茶がありました。そこでは、普段家で聞くよりも素晴しい音でレコードが聞けるので、コーヒー一杯で何時間も居座りました、その時、家で聞くよりも数段気持ち良く聴こえてきた曲のひとつが「チャイナ・グローブ」でした。
今の仕事をするようになり、マイケル・マクドナルドの来日公演をやらせてもらう機会がありました。ちょっとしたトラブルがあり、大阪での初日公演が一歩間違えると中止になりかえない事態を迎えたのですが、僕の手配で事無きを得たことをマイケルが凄く喜び、翌日の新幹線車内で「HEY!ヤ・マ・シ・ナ!」と大声で呼ばれたことがあります。
忘れることが出来ない思い出です。
懐かしいなあ
最近ではlisten to the musicばかり有線ではかかってますけど後期のドゥービーは結構好きなんです。AORがかったドゥービーは嫌いという方もいますが、私はマイケル・マクドナルドのハスキーな声What a Fool Believesは最高です!
曲調も幅広くなったし!
トム・ジョンストンの前期とマイケル・マクドナルドの後期で好みが分かれることが多いようですね。がらっと作風が変わってしまいますが、私はどちらもOKです。^^
でも、マイケル・マクドナルドについてはソロになってからもかなり売れてますし、AORの名盤と呼べる作品もあるんですが、個人的な好みではドゥービー時代が一番好きなんですよね。マイケル色が強くなっても、あのメンバーで出す音が良いのだと思います。(そういえば矢沢永吉のバック・バンドになってた時期もありましたね。)
>THE DOOBIE BROTHERSは正に"ブラザー"といえるミュージシャンの集合体だったのではないでしょうか。
この一文に感銘を受けました。さすがは先輩!実は私、マイケル・マクドナルドの大ファンですが、非常にドゥービー・ファンには評判が悪くて辛い思いを・・・(大げさ)
でも解散後も皆で仲良く。これって素晴らしい事だと思います。
ファンの思い入れほどはメンバー達自身は気にして無いんでしょうね。
>非常にドゥービー・ファンには評判が悪くて
あまりにも音楽性が変わりすぎちゃいましたからね。^^;
実は個人的にはマイケル・マクドナルドに関してはドゥービーのメンバーをバック(?)に歌うM・マクドナルドが一番好きで、ソロになってからのアルバムは殆ど聴いていないんですよ。
私にとっては個性的なメンバーの才能がぶつかりあったドゥービーの中で出てきたマクドナルドの音楽性が良かったということであり、マクドナルド自体の音楽は好みではなかったいうことかもしれません。
ドゥービーをどれか一枚、と言われたら、やっぱりキャプテン・アンド・ミーを選びますね。