Search


since 2005.03.13

2010年06月16日

Seconds Out/GENESIS (ジェネシス)

B000002J29Seconds Out
Genesis
Virgin 1994-11-29

 GENESIS(ジェネシス)が1977年に発表した傑作ライブ・アルバム『Seconds Out(眩惑のスーパー・ライヴ)』。
 プログレッシブ・ロックとポップ・ミュージック、そして当時多様な音楽を吸収してジャズ・ロックから更に進化しつつあったフュージョンの要素までも取り込み、それらを見事に昇華してGENESISが創り上げた、ライブ盤でありながら、スタジオ盤も含めたGENESISの最高傑作であり、プログレッシブ・ロックを代表する名盤です。


Disc 1
1. Squonk
2. Carpet Crawl
3. Robbery, Assault and Battery
4. Afterglow
5. Firth of Fifth
6. I Know What I Like
7. Lamb Dies Down on Broadway
8. Musical Box (Closing Section)

Disc 2
1. Supper's Ready
2. The Cinema Show
3. Dance on a Volcano
4. Los Endos

Phil Collins - Vo,Dr,Per.フィル・コリンズ
Tony Banks - Key.トニー・バンクス
Steve Hackett - G.スティーブ・ハケット
Mike Rutherford - B.マイク・ラザフォード

Chester Thompson - Dr.チェスター・トンプソン
Bill Bruford - Dr.ビル・ブラッフォード *"The Cinema Show"

 自らがヴォーカルを担当してからの楽曲はもちろん、Peter Gabriel(ピーター・ガブリエル)時代の楽曲も新たな解釈で、よりポップに丁寧に歌い上げるPhil Collins(Vo,dr,Per.フィル・コリンズ)。上質でポップなメロディー・ラインを惜しげもなく次々と繰り出すキーボードのTony Banks(Key.トニー・バンクス)。的確且つ個性的なベース・ラインでバンドを支えるMike Rutherford(B.マイク・ラザフォード)。スペーシーで印象的なフレーズで楽曲を彩るギタリストのSteve Hackett(G.スティーブ・ハケット)。テクニカルにタイトなリズムを刻み、時にパワフルに楽曲を盛り上げるサポート・ドラマーの名手Chester Thompson(Dr.チェスター・トンプソン)、そしてインスト・パートでのPhil Collinsとのツインドラムのダイナミックな演奏。スタジオ盤での作り込まれた緻密な演奏とは違ったライブならではの華やかでドライブ感のある演奏は各楽曲に新たな魅力を与えています。
 収録曲も傑作揃いのPeter Gabriel期『Nursery Cryme(ナーサリー・クライム/怪奇骨董音楽箱)』(1971年)、『Foxtrot(フォックストロット)』(1972年)、『Selling England By The Pound(月影の騎士)』(1973年)、『The Lamb Lies Down On Broadway(眩惑のブロードウェイ)』(1974年)、Peter Gabrielの脱退によりバンド存続を危ぶむ声をPhil Collinsをメイン・ヴォーカルに据えて創り上げた新たなサウンドで吹き飛ばした2枚の名盤『A Trick of the Tail(トリック・オブ・ザ・テイル)』『Wind & Wuthering(静寂の嵐)』(共に1976年)からのベスト選曲。その上演奏も文句なしとくれば、もう何も言う事はありません。

 GENESISのコンサートへの期待感と興奮の中で始まる"Squonk"から、Tony BanksとSteve Hackettが奏でるテーマ・メロディーをPhil CollinsとChester Thompsonのツイン・ドラムが圧倒的な迫力で盛り上げるラストの"Dance on a Volcano"-"Los Endos"までの全てが聴き所。特に楽曲の出来の良さ、インスト・パートでのTony Banksの全プレイ(キーボード・サウンドが好きな方は必聴。)、Phil CollinsとChester Thompsonのツインドラムのエキサイティング、且つドラマティックな演奏の格好良さはプログレッシブ・ロック・ファンだけのモノにしておくのは勿体無い内容です。
 また、70年代をリアル・タイムで過ごしたロック・ファンの方には御馴染みの超名盤ライブ・アルバムとはいえ、80年代に入ってからソロで大ブレイクを果たしたPhil Collinsの印象が強すぎて、現在ではそれ以前のアルバムということもあって注目度も低く、顧みられることの少ないアルバムになっていますが、ロック&ポップス、そしてフュージョン系の音楽ファンの方には是非一度は聴いておいて欲しい名盤の一枚です。

 1982年に発表された『Three Sides Live(スリー・サイド・ライヴ)』のUK盤には『Seconds Out(眩惑のスーパー・ライヴ)』収録曲と同時期に録音されていた"It/Watcher of the Skies"(Steve Hackett/G.スティーブ・ハケット在籍中のライヴ音源。ドラムはBill Bruford/ビル・ブルフォード。)が収録されており(現在のCDはUK盤、US盤、日本盤等の殆どが"It/Watcher of the Skies"に加え"One for the Vine"、"The Fountain of Salmacis"の未発表ライヴ3曲が収録されたヴァージョンになっているようです)、この曲が本作に収録されていたら『Seconds Out』の名盤度が更に大幅に上がるだろうと思われるほどの名演。何故この"It/Watcher of the Skies"が収録から洩れたのか不思議なのですが、出来ることなら"It/Watcher of the Skies"と未発表のライブ音源を何曲か加えて3枚組みの完全盤で出して欲しかった、と当時は思いながら(現在はiTunesなどでプレイリストを作っていますが)120分のカセット・テープに録音して自家製完全盤として聴いていました。
 ちなみに『Three Sides Live』に収録されている(LPフォーマットだとC面に収録されていた)"In the Cage Medley : The Cinema Show/Slippermen"から"Afterglow"への流れも秀逸で、楽曲の構成、表現力共にロック史上に残る素晴らしい名演。GENESISが遂にGENESIS流プログレッシブ・ロックを極めたと思わせる、この2曲のためだけに『Three Sides Live』を購入しても惜しくない程の感動的な演奏が収録されています。

B000024EXZThree Sides Live
Genesis
Virgin 1994-10-24

Three Sides Live : Personnel
Phil Collins - Vo,Dr.フィル・コリンズ
Tony Banks - Key.トニー・バンクス
Mike Rutherford - B.マイク・ラザフォード

Daryl Stuermer - G.ダリル・ステューマー
Chester Thompson - Dr.チェスター・トンプソン
Steve Hackett - G.スティーブ・ハケット *"It/Watcher of the Skies"
Bill Bruford - Dr.ビル・ブラッフォード *"It/Watcher of the Skies"


関連記事 - GENESIS 記事一覧


B000002J29Seconds Out
Genesis
Virgin 1994-11-29


Three Sides Live
In The Cage Medley : Part 1

In The Cage Medley : Part 2 - Afterglow

B000024EXZThree Sides Live
Genesis
Virgin 1994-10-24


関連記事 - GENESIS 記事一覧


| HOME |

ネットで楽譜検索! バンドスコア、ギタースコア、タブ譜etc.



comments

これは文句なしの名盤ですね。僕もかなり聞き込みました。スタジオ盤もそうなんですが、ピーター・ゲイブリエルとフィル・コリンズの声質は似てるんだけど、フィル・コリンズの方が若干甘い分聞きやすいと思います。ピーターの頃の方がアーティスティックなのでプログレ聞いてる、って気にはさせてくれますが。

  • Bert
  • 2010年06月16日 21:49

>スタジオ盤も含めたGENESISの最高傑作であり、プログレッシブ・ロックを代表する名盤です。
僕もそう思います。リアル・タイムで聞いたわけではないですが(80年代に入ってから聞きました。axis_009さんが記事でも触れられている「スリー・サイズ・ライブ」の方を先に聞いてました。)、これ以上のライブ盤はなかなか無いと思います。それにしてもトニー・バンクスの作った「アフターグロウ」は名曲ですねー。

  • Coo
  • 2010年06月16日 23:03

>120分のカセット・テープに録音して自家製完全盤として聴いていました。
 笑・僕も輸入盤屋でThree Sides LiveのUK盤を買ってやってましたよ。ただ曲順を入れ替えないと上手く収まらないんですよね。

>(LPフォーマットだとC面に収録されていた)"In the Cage Medley : The Cinema Show/Slippermen"から"Afterglow"への流れも秀逸
 買ってから暫くはターンテーブルに乗せっぱなしでC面ばかり繰り返して頻繁に聞いてました。名演です。

  • Hajime
  • 2010年06月17日 01:01

おはようございます。
ジェネシスは「スリー・サイズ・ライブ」も含め、フィル・コリンズ主導の80年代のものは何枚か聴いているんですが、70年代のはあんまり聞いていません。

>特にインスト・パートでのTony Banksの全プレイはキーボード・サウンドが好きな方には必聴。
80年代以降のジェネシスのアルバムのキーボードの音はかなり好きなので、このアルバムも聞いてみないといけないですね。^^

  • taro
  • 2010年06月17日 07:44

こんにちは。アタシはジェネシスのどこまでも英国っていう香りが好きだったんだけど、このライヴのあとはだんだんアメリカナイズされちゃって、それはそれで素晴らしい歌を聞かせてくれたけど、なんだかな、っていう。「スリー・サイズ・ライブ」あたりから聞かなくなっちゃった。

  • kyoko
  • 2010年06月17日 10:55

>Bertさん
>>フィル・コリンズの方が若干甘い分聞きやすい
 ピーター・ガブリエルほど癖が無いですしね。面白味、という意味ではピーター・ガブリエルかもしれませんが。

>>ピーターの頃の方がアーティスティックなのでプログレ聞いてる、って気にはさせてくれますが
 それは言えますね。^^♪


>Cooさん
>>トニー・バンクスの作った「アフターグロウ」は名曲ですねー。
 名曲です。今まで散々聴いてきたので、かなり聴き飽きましたが、たまに凄く聴きたくなる時があります。今回この記事を書くにあたって『Seconds Out』と『Three Sides Live』を久しぶりに聴き直しましたが、やっぱり良い曲ですね。


>Hajimeさん
>>ただ曲順を入れ替えないと上手く収まらないんですよね。
 私はA面のテープの録音が終わるとターン・テーブルから針を上げて、B面の録音が始まったら針を下ろす、なんていう大雑把な録音の仕方をしてました。^^;
あと、時間が余った部分にはこのアルバムの中で特に好きな曲をもう一回ずつ入れてました。^^

>>ターンテーブルに乗せっぱなしでC面ばかり繰り返して頻繁に聞いてました。
 同じ同じ。私もです。本当にいい演奏ですよね。^^♪


>taroさん
>>70年代のはあんまり聞いていません。
 私は逆で、80年代のジェネシスはあんまり聴き込んで無いんですよね。フィル・コリンズのソロはよく聴いてたんですけど。フィル・コリンズのソロ・アルバムの方がよく出来てたし、他にも色々聴きたい物があったからかもしれません。

>>このアルバムも聞いてみないといけないですね。^^
 聴かないといけません。(断言)


>kyokoさん
>>「スリー・サイズ・ライブ」あたりから聞かなくなっちゃった。
 実は私もこの辺りまでだったかな、ジェネシスをよく聴いてたのは。よく考えると『Three Sides Live』はLPの1枚目のポップ・サイドはあんまり聴いてないんですよね。2枚目の方ばっかり聴いてました。

  • axis_009@管理人
  • 2010年06月17日 20:27

「スリー・サイズ・ライブ」はあのC面だけに関して言えば、特にあの2曲の流れは、プログレ・ブームも今は昔の80年代に入ってからの演奏だけど、数多いプログレの名演の中でも最も素晴らしい演奏のひとつだと思います。

  • Hajime
  • 2010年06月19日 09:56

>Hajimeさん
>数多いプログレの名演の中でも最も素晴らしい演奏のひとつ
 楽曲的にも名曲"In the Cage"に、これまた名曲の"The Cinema Show"、"Slippermen"などの美味しいとこ取りで繋げてる訳ですから悪いわけがありませんし、演奏も文句なし。本文にも書きましたが、GENESIS流プログレッシブ・ロックを極めた演奏だと思います。

  • axis_009@管理人
  • 2010年06月21日 21:32

ジェネシスはフィル・コリンズ全盛の頃のポップなアルバムしか聴いたことがなかったんですが、youtubeの動画を見ると70年代のプログレ期もなかなか良いですね。シネマショウのキーボード・ソロ気に入りました。いいメロディーですねぇ。

  • 氷川
  • 2010年06月22日 22:03

氷川さん
>70年代のプログレ期
 私はピーター・ガブリエル在籍中のものもフィル・コリンズがヴォーカルになってからのアルバム(『トリック・オブ・ザ・テイル』『静寂の嵐』)も好きなのですが(どれも名盤です)、ピーター・ガブリエル期はちょっとクセが強いので、今から聴くのだったらフィル・コリンズ期のアルバムから聴くのがオススメです。

>シネマショウのキーボード・ソロ
 私もあのパートはジェネシスの楽曲の中でも特に好きな演奏のひとつです。

  • axis_009@管理人
  • 2010年06月24日 20:49


comment form

(OOH LA LA - my favorite songs にコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合はコメントを表示させていただきますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form


RHINO Sales Lank



Recent Entries

  1. [忍法帖] 山田風太郎
  2. [ヘッドホン] Creative Aurvana Live!
  3. [時代小説] 藤沢周平
  4. Nursery Cryme/GENESIS (ジェネシス)
  5. Captured Live!/JOHNNY WINTER (ジョニー・ウインター)
  6. Art Pepper Meets the Rhythm Section/ART PEPPER (アート・ペッパー)
  7. The Lamb Lies Down On Broadway/GENESIS (ジェネシス)
  8. TYR/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)
  9. Selling England By The Pound/GENESIS (ジェネシス)
  10. Foxtrot/GENESIS (ジェネシス)

PR


120×90




Seconds Out/GENESIS (ジェネシス)
[レビュー/試聴 etc.]