May 23, 2006
Pyromania/DEF LEPPARD (デフ・レパード)
![]() | Pyromania Def Leppard Mercury 1990-10-25 |
[ジャケット写真をクリックするとリンク先のAmazonで試聴できます。]
[試聴]iTunes Music Store - DEF LEPPARD
1980年に1stアルバム『On through the Night』でデビュー、1981年には2ndアルバム『High 'n' Dry』と良作のハード・ロック・アルバムを立て続けに発表して1980年代のヘビメタブーム(NWOBHM)の中心的存在になりつつあったDEF LEPPARD(デフ・レパード)が、ギタリストのPete Willis(ピート・ウィルス)脱退後、新たに元GIRLのPhil Collen(G.フィル・コリン)を加え、前作から引き続きプロデュースに、後に6人目のLEPPSと呼ばれることになるJohn "Mutt" Lange(マット・ラング)を迎えて製作した渾身の3rdアルバム。(1983年発表)
1. Rock Rock ('Til You Drop)
2. Photograph
3. Stagefright
4. Too Late for Love
5. Die Hard the Hunter
6. Foolin'
7. Rock of Ages
8. Comin' Under Fire
9. Action! Not Words
10. Billy's Got a Gun
Joe Elliot・・・(Vo.ジョー・エリオット)
Steve Clark・・・(G.スティーヴ・クラーク)
Phil Collen・・・(G.フィル・コリン)
Rick Savage・・・(B.リック・サヴェージ)
Rick Allen・・・(Dr.リック・アレン)
アメリカで非常に良く売れたアルバムですが、一般的なアメリカン・ハード・ロックの豪快で明るいロックン・ロールに較べると、ポップで明るい曲調ながらもメロディー・ライン、コーラス・ワークなどに特徴があり、やはりイギリスのバンドだけあってブリティッシュ・ロックの香りがするバンドです。そういった部分が反対にアメリカで成功した原因なのかもしれません。また、『Pyromania (炎のターゲット)』発表後も本作以上に大ヒットを記録した『Hysteria (1987)』『Adrenalize(1992) 』と名盤を発表し続けることになりますが、DEF LEPPARD(デフ・レパード)のハード・ロック・バンドとしてのパワフルさを一番感じさせてくれるのが、このアルバム『Pyromania』ではないかと思います。
収録曲の全てをシングル・カットしても良いほど各楽曲の出来が良く(所謂"捨て曲無し")、アルバムの構成、アレンジ等も緻密に練りこまれた完成度の高さを持っており、本作『Pyromania』はプラチナ・ディスクを獲得する大ヒットを記録。DEF LEPPARDを世界的なバンドに押し上げると共に、80年代ハード・ロック、ヘヴィ・メタルを代表する名盤の1枚。今でこそ1980年代の"産業ロック"的な音といえるかもしれませんが、当時としてはまだ狙っていない時期でもあり(DEF LEPPARD独自のサウンドの完成を目指しただけ)、それだけにそのサウンドは革新的でパワフル。
酒、ドラッグ等の問題で活動に支障をきたしつつあったPete Willis(G.ピート・ウィルス)に代わって本作からPhil Collen(G.フィル・コリン)がメンバーに加わっていますが、リリースのスケジュール上、ギターの録音の差し替えが間に合わず、Phil Collenはギター・ソロ録音など、アルバム製作への参加は僅か。DEF LEPPARD(デフ・レパード)というとPhil Collen参加以降に楽曲、音作りに緻密さが加わったという印象が有りますが、実際には本作でのギター・サウンドは殆どがPete Willisによるもので、Phil Collenの本領発揮は次作『Hysteria (1987)』から。このことはPhil Collen参加云々以前にDEF LEPPARDとJohn "Mutt" Lange(マット・ラング)は、既にこのアルバム以降で聴くことが出来るようなLEPPSサウンドへと向かいつつあったと考えられ、そういう流れの中でPhil Collenの参加はベスト・マッチだったと考えるのが正解かもしれません。
DEF LEPPARD(デフ・レパード)は『Pyromania』(1983年)発表以降、アルバム発表のペースが落ちていきますが、緻密な音作り故に膨大な時間を必要とする、ということ以上に、本作『Pyromania』発表の翌年には早くもニュー・アルバム『Hysteria』(1987年)の製作に入っていたのにも拘らずRick Allen(Dr.リック・アレン)が交通事故によって左肩を切断してしまう不幸に見舞われアルバム製作をストップ、『Adrenalize』(1992年)製作中の1991年にはSteve Clark(G.スティーヴ・クラーク)がアルコール中毒で死去、急遽Phil Collen(G.フィル・コリン)がギター・パートを全て担当してアルバムを完成させることになるなど、バンド・メンバーの不幸によって活動に支障をきたすことが多いバンドでもあります。
しかし、1990年代後半以降はそれまでのようなメンバーの不幸に見舞われることもなくなり、固定したメンバーでしっかりと腰をすえてアルバム作りに没頭し、更に素晴らしいサウンドを聴かせて貰えると思いきや、個人的には『Pyromania』『Hysteria』『Adrenalize』を超えるアルバムを聴くことが出来ず、実はアルバム製作では目立った印象を与えないものの、ライブではレス・ポールを振り回しながら激しいアクションでギターを弾き、ギタリストとしての格好良さとロック・ミュージシャンとしての華を持っていたSteve Clark(G.スティーヴ・クラーク)の存在がバンドにとってあまりに大きかったのではないか、と思えてなりません。
*Rick Allen(Dr.リック・アレン)は後にエレクトリック・ドラムなどの使用により片腕というハンディを乗り越えてバンドに復帰。
*『ADRENALIZE』完成後のツアーから正式メンバーとしてVivian Campbell(ex.DIO、WHITESNAKE/ヴィヴィアン・キャンベル)がバンドに参加。
■Rock of Ages: The Definitive Collection
![]() | Rock of Ages: The Definitive Collection Def Leppard Mercury 2005-05-17 |
Def Leppard(デフ・レパード)の最新ベスト盤。1980年のデビューアルバム『On Through The Night』から最新作『Yeah!』(2006年)まで全35曲収録。
[DEF LEPPARD DISCOGRAPHY]
ON THROUGH THE NIGHT (1980)
HIGH’N’DRY (1981)
PYROMANIA (1983)
HYSTERIA (1987)
ADRENALIZE (1992)
RETRO ACTIVE (1993)
SLANG (1996)
EUPHORIA (1999)
X (2002)
YEAH! (2006)
[リンク先のAmazonで試聴できます。*『YEAH!』除く。]
[試聴]iTunes Music Store - DEF LEPPARD
- by axis_009
- at 16:59
- Comments (10)
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comments
デフ・レパードは当時僕の周りでは人気が無かったんですよね。アイアン・メイデンとかジューダス・プリースト、スコーピオンズのファンが多かったかな。そんなわけで、僕は結構好きだったんですが、ちょっとポップなのが敬遠されたのか、アルバムが売れてる割には。。。。
どちらかというとメタル・ファンより、MTVとか見てる洋楽ファンの方の方が好きだったバンドじゃないかな。この後のRATTなどのLAメタルブームはデフ・レパードのこのアルバムから続くライン上にあったような印象があります。(影響を受けてるバンドがかなり多そうですね。)
でも、良いバンドですよね。一通りLPとかCDで持ってますよ。^^
「炎のターゲット」
これは良いアルバムですね。80年代のハード・ロックの名盤を3枚挙げろ、と言われたら(誰も言わないけど…)、ガンズの1st、ホワイトスネイクのサーペンス・アルバス、そしてデフ・レパードのこのアルバム「炎のターゲット」です!!
デフ・レパード、好きでした。^^
良く聞いてました。ジャーニー等の売れ線の音とはちょっと違う印象があって、axis_009さんも書かれていますが、ブリティッシュ・ロックの感じが残っているのが良かったです。80年代ハード・ロックの中ではデフ・レパードはアメリカナイズされていないところが好みでした。^^
私はあまりヘヴィなハード・ロックには嵌りませんでしたが、デフ・レパードの「炎のターゲット」は大好きなアルバムです。度重なる不幸を乗り越えた、ハード・ロック・バンドに珍しいメンバー同士の結束力もお気に入りの理由の一つです(サウンドとは関係ありませんですが^^ゞ)
演奏は勿論、ヴォーカル&コーラスでも聞かせてくれるところが気にいってました。
これからもよろしくお願いします。
デフ・レパード良いですね。来日公演も何度か見ましたが、演奏も凄かった。完璧なバンドでした。
90年代後半以降は、これと言って良い結果は残せていないけれど、ロック・ミュージックに一時代を築いた歴史に残るバンドだと思います。
デフ・レパードは何度か来日公演も見ていますが、ライブでの楽曲の再現性は私が見たアーティストの中でもトップ・レベルでしたね。
果たしてスタジオ盤通りにライブで演奏できる、というのが良いのかどうかはバンドによって観る側の期待度も違うとは思いますし、見る人それぞれの好みもあると思いますが、個人的にはその演奏力とパフォーマンスに圧倒されたコンサートの一つでした。
TB有難うございます。デフレパードはヒステリアのアルバムが特に好きでした。
ありゃ、同じミュージックマンアクシスの愛好家サンでしたか!いい音でスモンね。
>シンイチロウさん
>>ミュージックマンアクシスの愛好家サン
そうなんですよ。もう10年近く愛用していて結構気に入ってます。これとカスタム・ショップのテレキャスターの2本がメイン・ギターです。
AXISについては同じ2ハムということで比較すると、個人的には下手なレスポールを購入するよりグッド・チョイスではないかと思ってます。(本当に出来の良いレスポールには敵いませんが)
ギター関連の記事も書いているので、良かったらそちらも読んでみてくださいね。^^♪
→ MUSICMAN AXIS-EX
仰る通りの”スティーヴ・クラークの存在”はやっぱり大きいですよね~?!ボクも同じように思っています。
あまりに素敵なブログなので(一歩的ですが)リンクを貼らせて頂きました。もし問題がありましたら・・・お伝えください^^;
どうぞ今後も宜しくお願いします!
>sihukuさん
私がデフ・レパードのアルバムで特に好きなのがスティーブ・クラーク在籍時の『Pyromania』、『Hysteria』なんです。^^♪
スティーブ・クラーク在籍中のライブ・ビデオなども幾つか見ましたが(タイトルは忘れましたが、ラウンド・ステージで演奏しているものとか)、バンドとフィル・コリンの華麗な80年代最新型の演奏スタイルの中にあって、一人だけ(ジミー・ペイジをかなり意識した)70年代のロッカー・スタイルが好印象でした。
*コチラからもリンクを貼らせて頂きました。今後ともよろしくお願いします。