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2008年05月14日

Milestones/MILES DAVIS (マイルス・デイヴィス)

B000056EVJMilestones
Miles Davis
Columbia 2001-04-16

 メンバーにJulian "Cannonball" Adderley(as.キャノンボール・アダレイ)を加えてセクステット(六重奏団)となったMiles Davis(tp.マイルス・デイヴィス)のコンボが、より重厚感を増したサウンドで次世代への革新的なアイディアを盛り込んで繰り広げる、ジャズの新たな世界への序章『Milestones』。(1958年発表)


1. Dr. Jackle
2. Sid's Ahead
3. Two Bass Hit
4. Milestones
5. Billy Boy
6. Straight, No Chaser

Miles Davis -trumpet (マイルス・デイヴィス)
Julian"Cannonball"Adderley -alt sax (キャノンボール・アダレイ)
John Coltrane -tenor sax (ジョン・コルトレーン)
Red Garland -piano (レッド・ガーランド)
Paul Chambers -bass (ポール・チェンバース)
Philly Joe Jones -Drums (フィリー・ジョー・ジョーンズ)

 Miles Davis(tp.マイルス・デイヴィス)が1955年のレギュラー・コンボ結成の際に、Sonny Rollins(ts.ソニー・ロリンズ)の次の候補に考えていたサックス奏者、Cannonball Adderley(as.キャノンボール・アダレイ)が(最終的にはJohn Coltraneが参加)、マイルス・コンボ結成から3年後の1958年、最もモダンでホットなハード・バップ・コンボに成長していたThe Miles Davis Quintetに参加。6人編成となり、トランペット、アルト、テナーの3管となったグループのサウンドは必然的に重厚感を増し、Cannonball Adderleyの溌剌としたブルージーなプレイはグループの演奏に幅を与え、Miles Davisの更に研ぎ澄まされた演奏、そして自らのスタイルを確立させたJohn Coltrane(ts.ジョン・コルトレーン)の自信溢れる好プレイも含めて、ハード・バップ史上最高の演奏を聴かせてくれるアルバムです。

 フロントの3人がアグレッシブなアドリブを展開するアップ・テンポのブルース・ナンバー"Dr. Jackle"。1954年にBLUE NOTEで録音したスロー・ブルース"Weirdo"(『Miles Davis Volume 1』収録)の再演"Sid's Ahead"(録音中にRed GarlandがMiles Davisと喧嘩をしてスタジオを出てしまったため、同曲でのピアノはMiles Davisが演奏)。緻密なアレンジ、壮絶なアドリブの応酬とPhilly Joe Jones(ds.フィリー・ジョー・ジョーンズ)のドライブ感たっぷりのドラムで聴かせる"Two Bass Hit"。モード・ジャズの名盤『Kind of Blue』に繋がるモード手法を取り入れたスウィンギーで軽快なタイトル・ナンバー"Milestones"。Red Garland(p.レッド・ガーランド)が"Milestones"で消化しきれなかったモード手法の憂さを晴らすかのようにピアノ・トリオでハード・バップ・スタイルの名演を聴かせる、"Milestones"と並ぶ注目曲の一つ"Billy Boy"。(ここでのRed Garlandの演奏が気に入った人はRed Garland Trio『Groovy』も必聴。)そして再びブルース・ナンバー、Thelonious Monk(p.セロニアス・モンク)作の"Straight, No Chaser"。
 当時のMiles Davisが革新的なアイディアを盛り込む素材としてブルースを好んでいた事から("Billy Boy"を除いて)ブルース・セッションで占められたアルバムです。

 本作『Milestones』でハード・バップ・スタイルでの演奏を極めたThe Miles Davis sextet(マイルス・デイヴィス・セクステット)ですが、ハード・バップ・スタイルの演奏では冴えた演奏を聴かせるものの、Miles Davisが新たに目指したモード手法を取り入れた"Milestones"では、元々理解しようとしていなかったのか、それとも理解し切れなかったのかは分かりませんが、未消化のプレイに終始していたピアニストのRed Garland、そしてドラムのPhilly Joe Jonesは本作を最後にマイルスのコンボを脱退。ハード・バップ最強のリズムセクションは崩壊してしまいますが、Miles Davisは新たにBill Evans(p.ビル・エヴァンス)、Jimmy Cobb(ds.ジミー・コブ)を参加させて、自らが目指す次世代ジャズへの体制作りを完成、遂に歴史的名盤『Kind of Blue』の録音メンバーが揃うことになります。

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「運動会、無事終了!発熱を克服…今は心静かに」 MILES DAVIS/MILESTONES from 波野井露楠の徒然日記 ~ROCK&BOOK~

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comments

Billy Boy、好きなんですよ。もちろん、アルバム「Groovy」も。モード・ジャズなんか出来なくても良いじゃない、レッド・ガーランドはコレだけやってなさい、っていう感じです。^^

>本作『Milestones』でハード・バップ・スタイルでの演奏を極めたThe Miles Davis sextet(マイルス・デイヴィス・セクステット)
 極めてますねー。でも、今日では「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」や「カインド・オブ・ブルー」の影に隠れてしまって、ハード・バップとモードの橋渡し的な存在として簡単に語られてしまうことが多いので、もっと多くの人に聞いて欲しいアルバムです。

  • hajime
  • 2008年05月16日 20:23

hajimeさん

"Billy Boy"は私も大好きな曲です。軽やかで煌びやかなシングル・・トーンとゴージャスなブロック・コードでの演奏など、レッド・ガーランドの魅力いっぱいの曲だと思います。レッド・ガーランド自身は何時もステージで演奏していた曲を気楽に演奏しただけだと思いますし、これほどの人気曲になるとは思ってなかったでしょうけど。
 このアルバムの後、マイルスとは喧嘩別れしちゃったみたいだから、マイルスのアルバムにこんなに良い演奏残しちゃって、ひょっとしたらレッド・ガーランドは後で悔しがったかもしれませんね。^^♪

  • axis_009@管理人
  • 2008年05月17日 14:07

こんばんは。
hajimeさんのコメントにもあるように、有名なアルバムに挟まれて損をしていますが、僕もマイルスの名盤の1つだと思います。(この頃のマイルスは名盤ばっかりですけど。)axisさんも書かれているように演奏もグッド。
 この頃は、まだコルトレーンよりキャノンボールの方が良いプレイが多いですね。「Sid's Ahead」も、収録曲の中では、ちょっと今更感がありますが、マイルスは待望のキャノンボールの参加で、この手のものも試してみたかったのでは、と思っています。

PS.「Billy Boy」は僕も好きな曲です。チャーミングな曲ですね。^^

  • bert
  • 2008年05月19日 22:24

マイルスのこのアルバム、弟から借りて返さずにがめているのを思い出しました(笑)。
早速聴いてみようっと(^^)。
先日は、温かいコメントありがとうございました!!

おはようございます。
こないだコメントを入れさせてもらったと思ったのですが、失敗だったようですね(^^;)。
記事を読ませていただいて。私も聴いてみました。
きっかけを作ってくださってありがとうございました(^^)。
ただ、私のCDは曲名のスペルとかが、みなさんのものと違うのですがなぜなのでしょか(^^;)??

>bertさん
>>「Sid's Ahead」も、収録曲の中では、ちょっと今更感がありますが
 概ね同意です。実は、私はこのアルバムを"Two Bass Hit"から聴き始めることが多いです。

>>まだコルトレーンよりキャノンボールの方が良いプレイが多い
 マイルス抜きで録音した『イン・シカゴ』なんかもキャノンボールの方が良い感じですね。^^♪


>波野井露楠さん
>>こないだコメントを入れさせてもらったと思ったのですが
 すみません。このところ忙しくて、暫くブログにアクセスしていなかったものですから…。^^;

>>私のCDは曲名のスペルとかが、みなさんのものと違うのですが
 なんででしょうね?フランスとかイタリアの盤とかだったりして。

  • axis_009@管理人
  • 2008年05月27日 21:30


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