2007年05月30日
Love You Live/THE ROLLING STONES (ザ・ローリング・ストーンズ)
![]() | Love You Live The Rolling Stones Virgin 1998-11-17 |
脱退したMick Taylor(G.ミック・テイラー)の後任としてFACES(フェイセズ)のRon Wood(G.ロン・ウッド)がサポート・メンバーとして参加した1975年北米ツアー、1976年ヨーロッパ・ツアー、1977年トロント公演の模様を収録した、THE ROLLING STONES(ザ・ローリング・ストーンズ)の2作目の公式ライブ・アルバム『Love You Live(感激! 偉大なるライヴ)』。
ロックン・ロール・バンドとして、Rod Stewart(Vo.ロッド・スチュワート)のソロも含めて数々の名盤を発表し、1970年代初頭に間違いなくTHE ROLLING STONES以上に勢いのあったFACESから主要メンバーの一人Ron Woodを得て、新生ストーンズとして生まれ変わったTHE ROLLING STONESが吹っ切れたかのようなスケールアップした威勢の良い演奏を聴かせる名盤です。
Disc 1
1. Intro: Excerpt from "Fanfare for the Common Man"
2. Honky Tonk Women
3. If You Can't Rock Me/Get off My Cloud
4. Happy
5. Hot Stuff
6. Star Star
7. Tumbling Dice
8. Fingerprint File
9. You Gotta Move
10. You Can't Always Get What You Want
Disc 2
1. Mannish Boy
2. Crackin' Up
3. Little Red Rooster
4. Around and Around
5. It's Only Rock 'N Roll (But I Like It)
6. Brown Sugar
7. Jumpin' Jack Flash
8. Sympathy for the Devil
Mick Jagger :Vo (ミック・ジャガー)
Keith Richards :G (キース・リチャーズ)
Bill Wyman :B (ビル・ワイマン)
Charlie Watts :Dr (チャーリー・ワッツ)
Ron Wood :G (ロン・ウッド)
Mick Taylor(G.ミック・テイラー)在籍後期、作品としては良質なアルバムを発表するものの低迷、試行錯誤期にあったといえるTHE ROLLING STONES(ザ・ローリング・ストーンズ)がFACES(フェイセズ)のギタリストRon Wood(G.ロン・ウッド)との交流の中からインスピレーションを得て制作した『It's Only Rock'n Roll』(1974年、Mick Taylorが参加した最後の作品。Ron Woodはゲスト参加。)という、新たなバンドの方向性を掴み、1978年『Some Girls(女たち)』での完全復活に到る足がかりを築いたとも言える佳作を発表し、勢いそのままにRon Wood(当時はまだFACES在籍中)をサポート・メンバーとして伴って行った1975年の"NORTH AMERICAN TOUR 1975"。Ron Woodが正式に参加して制作された『Black And Blue(ブラック・アンド・ブルー)』(1976年)発表後に行われた"TOUR OF EUROPE '76"、及び翌1977年に500人程度収容のトロントのライブ・ハウス"エル・モカンボ・クラブ"で行われたコンサート。本作『Love You Live(感激! 偉大なるライヴ)』は急激に巨大化するロック・ビジネス、音響設備の向上もあって大物アーティストの公演がスタジアム、アリーナ・クラスの会場で行われることが珍しくなくなった1970年代後半、THE ROLLING STONESがビジネス的にこれまで以上のモンスター・バンドへ生まれ変わり、またRon Woodを得て1980年代以降続いて行くショウ・アップされたアリーナ・ロックを確立していく過程が克明に収録されています。
Keith Richard(G.キース・リチャード)とMick Taylor(G.ミック・テイラー)というタイプの違うギタリストのプレイが上手く絡み合い、ライブ・バンドとしても高度な演奏を聴かせる『Get Yer Ya Ya's Out(ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト)』(1970年)に較べると、ある意味Keith Richardsと同タイプのRon Wood(G.ロン・ウッド)の参加はバンドの演奏技術的な発展は少ないと思われますし(流行には敏感なバンドなので新たな要素を取り入れることには貪欲でしたが)、Mick Taylorで成功していたのに何故Ron Wood?、また好調なFACES(フェイセズ)の活動を止めてまで何故Ron Woodが参加したのか(実際にはRod Stewart/Vo.ロッド・スチュワートのソロ志向の問題があった)、という疑問もありました。しかし、Ron Woodのバンド内での調整能力(音楽的にも人間関係的にも)は非常に高く、FACESでも定評のあったルーズながらノリの良いギターワークは、時代に合わせて変化しつつあったバンドの演奏スタイルにマッチして効果的であっただけでなく、ドラッグの影響で演奏に支障をきたすことの多かったKeith Richardsをも上手くサポート。また、スタジオ制作においても1970年代後半以降のTHE ROLLING STONES(ザ・ローリング・ストーンズ)が何処へ向かうのか、という手探り状態のバンドが明確な回答を得る上で多大な貢献をしており、THE ROLLING STONESに現在まで続く延命処置を施したとも言え、Ron WoodがTHE ROLLING STONESを並ぶ優れたロック・バンドFACES(最終的にはRod Stewartの脱退が解散の原因となっていますが)を離れてまでTHE ROLLING STONESのサポートに回った意義は充分にあったのではないかと思います。
テンポ・アップしてより強調された、ロックという音楽をデフォルメしたかのような演奏スタイルは、前記した通り、ショウ・アップされたスタジアム、アリーナ・クラスの会場でのコンサートでより観衆を熱狂させる為に充分な効果を上げており、『Get Yer Ya Ya's Out』と『Love You Live(感激! 偉大なるライヴ)』の両方に収録された明らかに演奏スタイルの違う"Honky Tonk Women"、"Jumpin' Jack Flash"、"Sympathy for the Devil"などを比較しても、何れが巨大な会場で映える演奏であるかは歴然です。
*アメリカのみで発売されたBrian Jones(G.ブライアン・ジョーンズ)在籍中の偽似ライブ盤『Got Live If You Want It!』(1966年)を含めると3作目のライブ盤となります。
![]() | It's Only Rock 'N Roll The Rolling Stones Virgin 2002-01-28 |
[試聴]iTunes Music Store - The Rolling Stones
Mick Taylor(G.ミック・テイラー)参加最終作。"If You Can't Rock Me"、"It's Only Rock 'N Roll"他収録。後に正式メンバーとなるRon Wood(G.ロン・ウッド)がゲストとして参加。THE ROLLING STONES(ザ・ローリング・ストーンズ)のライブでの定番ナンバーであり、バンドを象徴するタイトル曲"It's Only Rock 'N Roll"を産み出す上で多大な貢献をしています。(1974年)
![]() | Black and Blue The Rolling Stones Virgin 1994-07-26 |
[試聴]iTunes Music Store - The Rolling Stones
Ron Wood(G.ロン・ウッド)正式参加後の1作目。レゲエ、ファンキーなリズムを取り入れた"Hot Stuff"、"Hand Of Fate"、"Cherry Oh Baby"、ジャズ風味の"Melody"など、流行をストーンズ風に消化して取り入れた新生ストーンズとして意欲的な部分もあり(特にリズム面)、楽曲単位では佳曲も多いが、まだまだ試行錯誤といった感が強く、悪く言えば散漫な印象を残すアルバムです。(1976年)
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- by axis_009
- at 11:50
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comments
「ラブ・ユー・ライブ」は僕にとって一番思い入れのあるアルバムです。^^
リアルタイムで買ったアルバムということもありますし、学生時代からバンドをやっているのですが(今はたまに遊ぶ程度)、ストーンズをカヴァーする時は『ラヴ・ユー・ライヴ!』のヴァージョンでやることが多かったので、このアルバムの音が体に染み込んでしまっています。
>1970年代初頭に間違いなくTHE ROLLING STONES以上に勢いのあったFACES
確かにこの頃のフェイセズのアルバムは傑作ばかりですね。
「ファースト・ステップ」「ロング・プレイヤー」「馬の耳に念仏」、フェイセズのメンバーが録音に参加したロッド・スチュワートの「ガソリン・アレイ 」「エブリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」「ネヴァー・ア・ダル・モーメント」...etc.名盤ばかりです。
こんばんは。
この『Love You Live』のロックン・ロール・パーティーみたいなノリは大好きなんです。ジャケットもカッコイイし、言うことなしです。
>時代に合わせて変化しつつあったバンドの演奏スタイルにマッチ
僕もロン・ウッドの貢献度はかなり高いと思います。ただ、フェイセズ時代に良いギター弾いていたのにストーンズに入った為にキースの影に隠れてしまったのは残念。特に日本ではフェイセズ自体の知名度が低いのでロン・ウッドが過小評価されたままなのがフェイセズ・ファンの僕にとっては悲しい限りです。