2005年08月07日
Deep Purple Mark I (第1期ディープ・パープル)
■Shades of Deep Purple (1968)
![]() | Shades of Deep Purple Deep Purple Emi 2002-08-26 |
DEEP PURPLEが1968年に発表した記念すべき1stアルバム。Ian Gillan(vo)参加以降のハード・ロックとは違い、60年代後半のサイケデリック・ブームの影響を色濃く感じさせるオルガンを主体とするポップなサウンドです。
Rod Evans :Vo (ロッド・エヴァンス)
Richie Blackmore :G (リッチー・ブラックモア)
Jon Lord :Key (ジョン・ロード)
Nick Simper :B (ニック・シンパー)
Ian Paice :Dr (イアン・ペイス)
第1期DEEP PURPLE(ディープ・パープル)はJon Lord(Key.ジョン・ロード)のオルガンも後のクラシカルなプレイではなくジャズやR&Bのスタイルでの演奏が多く、Richie Blackmore(G.リッチー・ブラックモア)も時折後のハード・ロック・スタイルを予感させるギター・プレイは聴かれるもののあまり目立ったプレイはしていません。当時はアート・ロックの雄VANILLA FUDGE(ヴァニラ・ファッジ)と比較されることも多かったようですが、これはレコード会社の戦略的なものだとも言われます。
ハード・ロックのDEEP PURPLEを期待すると肩透かしをされてしまうアルバムですが、収録曲は粒ぞろい。サイケデリック・ロックの隠れた名盤ともいえるかもしれません。また、第2期DEEP PURPLEのIan Gillan(Voイアン・ギラン)と比べられると影の薄い第1期のヴォーカリストRod Evans(Vo.ロッド・エヴァンス)の声質やヴォーカル・スタイルも曲調に合っており、この時点でのDEEP PURPLEのサウンドにはベストのヴォーカリストだったのではないかと思います。
全米4位を記録したヒット曲"Hush"、THE BEATLESのカヴァー"Help"、CREAM(クリーム)の演奏で知られる"I'm So Glad"他収録。
*Jon Lord(ジョン・ロード)はDEEP PURPLE結成前に、Arthur Wood(Vo・アーサー・ウッド、またはアート・ウッド)率いるTHE ARTWOODS(アートウッズ)というR&Bやソウル系の音楽を演奏するグループに在籍しており、第1期DEEP PURPLEの1stアルバムなどで聴かれるR&Bスタイルのオルガンなどはこの頃に培われたものかもしれません。THE ARTWOODSはシングル何枚かとアルバムも出しているようですが、残念ながら私は未聴です。
*Arthur Woodは現ROLLING STONESのRon Wood(G・ロン・ウッド)の実兄です。
■The Book of Taliesyn (1968)
![]() | The Book of Taliesyn Deep Purple |
前作に続き1968年に発表されたDEEP PURPLE(ディープ・パープル)の2ndアルバム。1stアルバムに比べると収録曲がバラエティ豊かで、悪く言えば試行錯誤中ともいえる散漫さも感じられるアルバムです。Richie Blackmore(リッチー・ブラックモア)の個性的なギターも前作より前面に出てくることが多く、Jon Lord(ジョン・ロード)のオルガンもよりロック的な方向に向きつつありますが、方向性が定まっておらず、まだメンバー自身も自分のやりたいことがだんだん見えてきた、という段階だったのではないでしょうか。また、じっくりと歌い込むスタイルのRod Evans(Vo.ロッド・エヴァンス)と他のメンバー(特にRichie Blackmore)との方向性の違いが感じられる部分も少しずつ表面化してきています。
Neil Diamond(ニール・ダイアモンド)のカヴァーでポップな前半部分と後半のハードなギターとの対比が面白い(?)"Kentucky Woman"、Ike & Tina Turner(アイク&ティナ・ターナー)のカヴァー"River Deep,Mountain High"、第2期DEEP PURPLEでも演奏されたインストゥルメンタルの"Hard Road"他収録。
■Deep Purple (1969)
![]() | Deep Purple Deep Purple |
第1期DEEP PURPLE(ディープ・パープル)の最後のアルバムとなった1969年発表の3rdアルバム。
2ndアルバム以上にバラエティ豊か、というより各メンバーの方向性がバラバラに、しかも強く出てしまったアルバムです。Keith Emerson(Key.キース・エマーソン/The Nice、Emerson, Lake & Palmer)に影響を受けたJon Lord(Key.ジョン・ロード)のクラシックとロックの融合へのチャレンジ、Richie Blackmore(G.リッチー・ブラックモア)のハード・ロック志向に対して、バラード系を得意とするRod Evans(Vo.ロッド・エヴァンス)も自らの個性を強くアピールしており、前作から徐々に表面化してきた方向性の違いがハッキリと出てきています。このアルバムを最後にRod Evans(Vo)、Nick Simper(B.ニック・シンパー)がバンドから脱退し(解雇?)DEEP PURPLEはハード・ロック・スタイルへと移行して行く事になります。
Jon Lordのクラシック志向がストレートに出たオーケストラとの共演"Blind"、Rod Evansが叙情的に歌い上げるDonovan(ドノヴァン)のカヴァー"Lalena"他収録。
| Captain Beyond Captain Beyond |
Rod Evans(vo.ロッド・エヴァンス)の脱退については他のメンバーがイギリスでの成功を目標にしていたのに対し、Rod Evansが活動拠点をアメリカに移したがっていたことと、「Rod Evansは上手いが、バラード・シンガーだったから」とRichie Blackmore(G.リッチー・ブラックモア)が語ったようにバンドのその後の方向性との違いが大きな原因で、決して才能の無い下手なヴォーカリストではありません。
DEEP PURPLE(ディープ・パープル)脱退後、Rod Evansは元IRON BUTTERFLY(アイアン・バタフライ)のLarry "Rhino" Reinhardt(G.ラリー・リノ・ラインハルト)とLee Dorman(B.リー・ドーマン)、元JOHNNY WINTER AND(ジョニー・ウインター・アンド)のBobby Caldwell(Dr.ボビー・コールドウェル)とハード・ロック・バンド、CAPTAIN BEYOND(キャプテン・ビヨンド)を結成、1972年に1stアルバム『CAPTAIN BEYOND』を発表します。主要マーケットであるアメリカでは売れなかったものの日本ではヒット。現在でも隠れた好盤として評価されています。
しかし、残念なことにDEEP PURPLEの一度目の解散から数年後の1980年、DEEP PURPLEとはまったく違うメンバーで"DEEP PURPLE"を名乗ってツアーを行ったことが問題となり(しかも第1期の曲だけを演奏するのではなく、自分が在籍していなかった第2期の代表曲がメインだったようです)、他のDEEP PURPLEの元メンバー等との間で裁判沙汰にまで発展。第1期DEEP PURPLEでの印税を受け取る権利を失った上、音楽活動から引退してしまいました。
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- by axis_009
- at 22:21
- Comments (5)
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comments
懐かしいですね〜
最近、HushがCMで流れていますが、第1期Purpleも改めて聴くといいですね。Kentucky Womanも好きでした。
僕の学生時代は第2期が一番人気でした。でも、ロッド・エヴァンスのCAPTAIN BEYONDを聴くとその第2期Purpleも吹っ飛ぶんじゃないかと思わせるくらいハードでしたね^^;
第1期はアート・ロックの雰囲気が漂い、ジョン・ロードが主導権を握っていたようなイメージがあります。リッチーもこの頃(in Rockまで)はストラトキャスターを弾いていなかったと記憶しています。
Purpleの曲はCMで良く流れますが、ほとんどが第2期の曲でオリジナルですね。そのメンバーで日本に来ればベンチャーズのようになれる気もするのですが、どうなんでしょうね^^;
第1期は、プログレ的なテイストもあったと思います。“April”も良いと思います。
第2期Deep Purpleは、MarkⅡになるのでしょうか?車や、ガンダムを思い出してしまいます(笑)
>イマさん
リッチーはストラトじゃなくてGibsonの335を使ってたみたいですね。
私も第2期パープルのハード・ロックを聴いてハード・ロックを聴き始めた方なので最初は第1期には興味が無かったんですけど、音楽を聴く幅が広がって行くにつれて第1期も聴くようになりました。特に1stなんかは本当に良く出来てて良いアルバムですよね。
>いい音さん
>第2期Deep Purpleは、MarkⅡ
なんか最近はこういう表記をするみたいですよ。パープルのオフィシャルサイトや欧米のファン・サイトなどは早くからこういう表記だったみたいですね。
>プログレ的なテイスト
そうなんですよね。サイケデリックなアート・ロックをメインとしながらも色んな要素が混在してる時期ですね。記事にもちょっと書いたんですが、そういう部分が曲のアレンジ面に良く出てます。
トラバありがとうございます
ロッドの声って後年のハード・ロックやへヴィ・メタルの主流となるハイトーン・シャウトではなく、なんともいえない味があると思います。消えてしまったのは残念ですね。
335
第二期黄金期でもリッチーは335を弾いていました。BBCのスタジオライブでチャイルドインタイムで弾いていました。LIVE IN JAPANでの演奏もいいですが、335の音もカラカラして好きでした。