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2011年03月26日

[時代小説] 藤沢周平

4101247013用心棒日月抄
藤沢 周平
新潮社 1981-03

 ある事情で脱藩した青江又八郎が江戸に上るが、日々の暮らしにも事欠き始め用心棒稼業を始める。10の短編が収録されており、最初の仕事はなんと犬の用心棒。徐々に用心棒としての信頼が上がり終盤では幕府の要人の用心棒を務めるまでになるが、話が進むうちに"忠臣蔵"の吉良邸討ち入りの話ともリンクしていく。
 最初の仕事が犬の用心棒、というユーモアのある設定や忠臣蔵のエピソードが上手く小説に取り込まれており、読む人を冒頭から物語に一気に引込んで行くとともに読み進めるにつれて面白さもグングンとアップしていくという、非常に完成度の高い作品です。
 続編として『孤剣』、『刺客』、『凶刃』と計4冊が発表されていますが、特に面白いのは3作目の『刺客』まで。4冊目の『凶刃』はそれまでの登場人物総登場でシリーズを完結させるべく執筆されたような面が強く、シリーズで唯一の長編物になっていますが、物語の出来としては前3冊に劣っているような気がします。まぁ、シリーズのファンになってしまうと「その後あの人は」的な興味もあり、読まざるを得ないし、劣ると言っても下手な時代小説よりクオリティは遥かに上です。


416719225X蝉しぐれ
藤沢 周平
文芸春秋 1991-07

 ドラマ化、映画化(映画の方はあまり良い出来ではなかったのが残念)を経て、一般的にもかなり有名な作品となった藤沢周平の最高傑作のひとつです。読後感の清清しさは堪りません。歴史上の有名人を描く歴史小説も良いのですが、こういう本を読んでしまうと時代小説ファンを止められません。


4167192268麦屋町昼下がり
藤沢 周平
文藝春秋 1992-03

 人に対する優しさや人情、男女間の哀切な思い、そして力強く生きる名も無き市井の人々を巧みに描く藤沢周平の魅力が詰まった短編集。物語のその後に思いを馳せる余韻を残しつつも読後感が爽やかな名作4編を収録。


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