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2006年12月31日

Presence/LED ZEPPELIN (レッド・ツェッペリン)

B000002JSJPresence
Led Zeppelin
WEA International 1994-08-16

Led Zeppelin[試聴]iTunes Music Store "Led Zeppelin"


 『Houses Of The Holy(聖なる館)』、『Physical Graffiti(フィジカル・グラフィティ)』などのアルバムで多大な貢献をしたJohn Paul Jones(b,key.ジョン・ポール・ジョーンズ)のバンド内での台頭により徐々に楽曲での使用頻度が高くなっていたシンセサイザー、キーボード、アコースティックを一切排除して初期のようなブルーズ、ロック路線に回帰し、Jimmy Page(g.ジミー・ペイジ)主導で緊張感のあるソリッドなエレクトリック・サウンドを作り上げて後期LED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)の代表作と評価されるとともに、そのシンプルながら重量感のあるサウンドで特にLED ZEPPELINにハード・ロック的なイメージを求めるファンに最も人気のあるアルバムとなったのが本作『Presence(プレゼンス)』です。(1976年発表)


1. Achilles Last Stand
2. For Your Life
3. Royal Orleans
4. Nobody's Fault But Mine
5. Candy Store Rock
6. Hots On For Nowhere
7. Tea For One

Jimmy Page: guitar ジミー・ペイジ
Robert Plant: vocals ロバート・プラント
John Paul Jones: bass ジョン・ポール・ジョーンズ
John 'Bonzo' Bonham: drums ジョン・ボーナム

 1975年2月から行われたアメリカ・ツアーは大成功を収め、2枚組の大作アルバム『Physical Graffiti』(1975年)も大ヒットしてLED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)はその活動期間中で最も収益的にも人気的にもピークを迎えていましたが、8月から行われる同年2度目のアメリカ・ツアーを目前にしてギリシア・ロードス島でRobert Plant(vo.ロバート・プラント)が交通事故を起してしまい、更なるバンドの伝説を創り上げることになる筈だったアメリカ・ツアーを中止。LED ZEPPELINは人気絶頂期にも拘らずバンド活動休止に追い込まれてしまいます。
 その後、Robert Plantの回復を待って曲作りを開始。そして、ツアーの中止などで演奏機会の失われていたメンバーの演奏への欲求を爆発させるかの如く、僅か3週間という短い期間で制作されたのが本作『Presence(プレゼンス)』です。1曲目の"Achilles Last Stand(アキレス最後の戦い)"からラストまで、無駄な音を一切排除し、シンプル且つヘヴィーな音の塊を叩きつけたようなサウンドは正にヘヴィー・メタル・サウンド。多彩な音楽性を持つLED ZEPPELINのヘヴィーな面を強調した本作が後のヘヴィ・メタル・バンドに与えた影響は『LED ZEPPELIN II』以上に大きいのではないかと思われます。

 しかし、短い制作期間はバンドに緊張感と集中力をもたらしアルバムの出来に好結果を与えましたが、Jimmy Page(g.ジミー・ペイジ)が蓄えたアイディアを再現するためだけに行われたかのような強引なレコーディングは、これまでのRobert Plant(vo.ロバート・プラント)とJohn Paul Jones(b.ジョン・ポール・ジョーンズ)のバンドへの貢献を無視するかのようにJimmy Pageの完全なるコントロール下で行われ、他のメンバーがアルバムの全体像を把握する事無く終了。Jimmy Pageにとっては傑作アルバムに仕上がったものの、Robert Plant、John Paul Jonesにとっては必ずしもベストのアルバムにはならなかったアルバムでもあります。(John Bonham/ds.ジョン・ボーナムに関しては他のメンバーの思惑に関係なく、ここでも最高のドラムを聴かせてくれます。)
 また、決して他の作品に較べて内容的に劣っているわけではないのにも拘らず、セールス的には大ヒットした前作『Physical Graffiti』のバラエティー豊かな内容に較べるとアルバムを通して単調なサウンドであり、また初の公式ライヴ盤ともなる映画『The Song Remains the Same永遠の詩)』(1976年)のサウンド・トラックと発売時期が重なったこともあり、英米ともにチャート1位は獲得するもののLED ZEPPELINにとっては内容の素晴らしさに伴わない最も売れなかった不運のアルバムになっています。

 John Bonham(ds.ジョン・ボーナム)のドラムを土台にJimmy Page(g.ジミー・ペイジ)がギターを重ね、素晴らしいリフの数々を惜しみなく詰め込んでテンションの高い作品に仕上げた代表曲"Achilles Last Stand"。John Bonhamのファンク趣味全開の"Royal Orleans"。ヘヴィーなサウンドを聴かせる"Nobody's Fault But Mine"、ブルーズ・ナンバー"Tea For One"他収録。

B000002I3DThe Song Remains The Same: Soundtrack From The Led Zeppelin Film
Led Zeppelin
WEA International 1990-10-25

Led Zeppelin[試聴]iTunes Music Store "Led Zeppelin"


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2006年12月11日

John Lennon/Plastic Ono Band (ジョン・レノン&プラスティック・オノ・バンド)

B00004WGELJohn Lennon/Plastic Ono Band
John Lennon
Parlophone 2000-10-10

 The Beatlesビートルズ)在籍中に小野洋子(Yoko Ono)と発表した幾つかの実験的な作品を経て、John Lennon(ジョン・レノン)がThe Beatles解散後に初めて発表したソロ・アルバム『John Lennon/Plastic Ono Band(ジョンの魂)』(1970年)。
 The Beatlesのヘヴィな部分、メッセージ性、そして精神的な部分を更に突き詰めて切実で重いメッセージを詩に込め、The Beatlesが持っていたポップ感を意識的に排除した、正にThe Beatlesとの決別とも言える本作はThe Beatlesファンだけでなく全世界のロック・ファンに衝撃を与えました。


1. Mother
2. Hold On
3. I Found Out
4. Working Class Hero
5. Isolation
6. Remember
7. Love
8. Well Well Well
9. Look at Me
10. God
11. My Mummy's Dead
[Bonus Track]
12. Power to the People
13. Do the Oz

John Lennon (vo,g,p.ジョン・レノン)
Yoko Ono (オノ・ヨーコ)
Ringo Starr (dr.リンゴ・スター)
Klaus Voorman (b.クラウス・フォアマン)
Billy Preston (key,p.ビリー・プレストン)
Phil Spector (p.フィル・スペクター) *"Love"

 The Beatles(ビートルズ)解散後、George Harrison(ジョージ・ハリスン)がアルバム『All Things Must Pass』(1970年)、『Living in the Material World』(1973年)、シングル"My Sweet Lord"の大ヒット、チャリティー・イベント"コンサート・フォー・バングラデシュ"の開催、そしてRingo Starrリンゴ・スター)はアルバム『Sentimental Journey』(1970年)、『Ringo』 (1973年)、 シングル"Photograph(思い出のフォトグラフ)"、"You're Sixteen"等のヒットを飛ばすなど、二人の天才Paul McCartneyポール・マッカートニー)、John Lennon(ジョン・レノン)の存在によりThe Beatles時代は影に隠れざるを得なかった二人は次々と名盤、ビッグ・ヒットを連発して活発な活動を行っていました。
 しかし、主要メンバーの一人、稀代のメロディー・メーカーPaul McCartneyはThe Beatles解散騒動の最中から早くもソロ・アルバムを発表して意欲的にソロ活動をスタートしていましたが、Beatles時代の甘い部分だけを抽出したかのようなポップ・アルバム『McCartney』(1970年)、『RAM』(1971年・Paul & Linda McCartney名義)は素朴で穏やかな曲調の佳曲が詰まった名盤ながら、その学芸会的な作りから評論家、The Beatlesの元メンバー(特にJohn Lennon)から酷評を受け、Paul McCartneyへのメディアからの攻撃、不当な評価は"Wings"(ウイングス)名義の名盤『Band on the Run』(1973年)を発表して全米ツアーを大成功に収め、1つのロック・バンドWingsとして、Paul McCartneyとしての音楽を確立してThe Beatlesの呪縛から逃れるまで続くことになります。本人の意思とは裏腹に、解散後もThe Beatlesを求めるファンに最もThe Beatlesであることを期待され、早い段階でThe Beatlesを否定したJohn Lennonや元メンバーの中で一番The Beatlesという名前から逃れられない運命にあったのがPaul McCartneyでした。そして、対照的に自らThe Beatlesであることを拒否し、そのことをアピールするかのようにThe Beatlesを葬り去るがごとく重たい鐘の音で始まるソロ・アルバム『John Lennon/Plastic Ono Band』を発表して、あっさりとThe Beatlesという呪縛を解いて新たなスタートを切ったのがもう一人の主要メンバーJohn Lennonでした。

 The Beatles(ビートルズ)解散後のソロ活動におけるPaul McCartney(ポール・マッカートニー)、John Lennon(ジョン・レノン)の二人の作風は、互いの不在によってそれぞれの個性がThe Beatles時代の中和された状態ではなく、両極端な形でその音楽に表れており、The Beatles時代の二人の役割が良く分かるとともに、如何にThe Beatlesの作品が二人の絶妙なバランスの上に成り立っていたかが分かる内容になっています。
 しかし、前述したようにPaul McCartneyの作風は、後年再評価されるものの、当時は多大なるバッシングを受け、内省的で大スターJohn Lennonの素の部分を曝け出した私小説ともいえるJohn Lennon周辺の狭い範囲を歌った内容ながらも衝撃的なメッセージ性を持ったJohn Lennonのアルバムは高い評価を受け、その評価においても両極端に明暗を分けることになりました。
 尚、The Beatles解散後、John LennonとPaul McCartneyの確執が各種メディアで取り上げられて煽られましたが、John Lennon自身は「『兄弟ゲンカ』みたいなもので他人が干渉してくる筋合いはない。」と発言しています。

 美しいメロディーに乗せて愛の概念を淡々と歌う"Love"。「僕は貴方を必要としたけれど、貴方は僕を必要としなかった。だから、さようなら。」と歌う"Mother"、多大な影響力を持つ多くのものを否定し(イエス・キリスト、エルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン他)、最後にThe Beatlesまでも否定して「信じるものは今あるものとYoko。」と当時のJohn Lennon(ジョン・レノン)の心境を偽る事無く表現した"God"などのパーソナルな作品と"Working Class Hero"(労働者階級の英雄になるのは大変だ。革命を待っていても仕方が無い。)などの社会的なメッセージを含んだ楽曲を収録。こうした作風は更に政治的、及び社会的なメッセージが強調されてJohn Lennonにとって最大のヒット作となる次作『Imagine』(1971年)にも受け継がれ、差別を否定し世界平和を訴える反戦、そして平和の象徴として歌い継がれることになる、John Lennonのパーソナルな部分と社会へのメッセージが融合した名曲"Imagine"(イマジン)を生むことになります。


B0000457L2Imagine
John Lennon
CAPITOL 2000-04-11

B00000634JLennon Legend: The Very Best Of John Lennon
John Lennon
Import 1998-02-24

B000002UDGAll the Best
Paul McCartney
Capitol 1990-10-25

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