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2006年09月30日

The Slider/T.REX (T・レックス)

B000BH4YFEThe Slider
T. Rex
Rhino/WEA 2005-11-08

[日本盤] スライダー/T・レックス
ティー・レックス [試聴]iTunes Music Store - T.REX


 1971年に発表した、大ヒット曲"Get It On (Bang A Gong) "を収録する2ndアルバム『Electric Warrior(電気の武者)』でDavid Bowieデヴィッド・ボウイ)と共に1970年代のイギリスにグラム・ロック・ブームを巻き起こしたMarc Bolan(マーク・ボラン)率いるT.REX(T・レックス)が、1970年のシングル"Hot Love"以降、9曲連続トップ・テン・ヒットを飛ばしてポップ・スターとしての人気を極めた1972年に発表した『The Slider(ザ・スライダー)』。
 派手なファッションやメイクなどのきらびやかなイメージとMarc Bolanの持って生まれたスター性、前作で確立したT.REX独特のボラン・ブギーとしか言い様の無いリズム、そしてプロデューサーのTony Visconti(トニー・ヴィスコンティ)によって施された意識的に崩されたアレンジと安っぽい人工的なサウンド。それらの要素が一つになってT.REX独自の音楽世界を作り上げています。また、曲調に合わせて感覚的に付けられた、あまり意味を持たないMarc Bolanによる造語のような楽曲タイトルもユニークです。


1. Metal Guru
2. Mystic Lady
3. Rock On
4. Slider
5. Baby Boomerang
6. Spaceball Ricohet
7. Buick Mackane
8. Telegram Sam
9. Rabbit Fighter
10. Baby Strange
11. Ballrooms of Mars
12. Chariot Choogle
13. Main Man
14. Cadilac
15. Thunderwig

Marc Bolan :vo,g (マーク・ボラン)
Mickey Finn :per (ミッキー・フィン)
Steve Currie :b (スティーブ・カーリー)
Bill Legend :dr (ビル・レジェンド)

T.REX T.REX(T・レックス)は1967年にMarc Bolan(vo,g.マーク・ボラン)がSteve Peregrine Took(per.スティーヴ・トゥック)と組んだ風変わりなフォーク・ソングでイギリスのアンダーグラウンドの音楽シーンで人気を集めたTyrannosaurus Rex(ティラノザウルス・レックス)が前身。1970年にエレクトリック・サウンドを導入して、相棒をMickey Finn(per,b.ミッキー・フィン)に代えると共にバンド名も省略してT.REXに改名。きらびやかでグラマラスなイメージで一躍トップ・スターの仲間入りを果たします。しかし、1972年をピークにグラム・ロック・ブームは徐々に衰退、T.REXの人気も1974年を境に凋落。元々David Bowieデヴィッド・ボウイ)程の音楽的素養も持たず、初期のヒット・シングル以降も音楽的発展を見る事無く、人気絶頂期のみに許されたワン・パターンから脱却することも出来ず、試行錯誤しながらも戦略的に上手く方向転換してスターとして存在し続けることに成功したDavid Bowieとは明暗を分けることとなります。
 その後、1977年にマンチェスターのグラナダTVの音楽番組「MARC」で司会を担当することにより再び注目を集めますが、全6回の放送が終了する前の9月16日に愛人Gloria Jones(グロリア・ジョーンズ)が運転する愛車ミニ・クーパーでの事故により還らぬ人となってしまいます。生前に「30歳の誕生日を迎える前に魔女に導かれ体が粉々になって死ぬ」と語っていた通り、30歳の誕生日を2週間後に控えた死でした。既に収録済みだった「MARC」の最終回はMarc Bolanの没後9月28日放送され、そこにはDavid Bowieとの共演ステージが収録されています。(David Bowieとの演奏終了後、Marc Bolanがステージの縁に躓いて転びそうになってしまうアクシデントもあったようです。)

 スターとしての絶大なる人気、そしてその人生ともに比類なき華やかさを持ちながらも正に太く短く。グラム・ロックのスターを演じていたDavid Bowie(デヴィッド・ボウイ)に対して、Marc Bolan(マーク・ボラン)はその存在自体がグラム・ロックそのものであり、その音楽はMarc Bolanの死後も数年おきに再評価されてT.REX(T・レックス)の名前が表舞台に現れることから分かるように未だに新しさを感じさせ、音楽的な面だけでなくロック・バンドの見せ方などのイメージ戦略的な部分でも後世のロック・ミュージシャンに与えた影響は計り知れません。


Electric Warrior/T.REX 1971

B00008A7QKElectric Warrior
T. Rex
Rhino 2003-02-25

[日本盤] 電気の武者/T・レックス
ティー・レックス [試聴]iTunes Music Store - T.REX


 唯一アメリカでヒットを記録したシングル"Bang a Gong (Get It On) "を収録したの2ndアルバム。『The Slider(スライダー)』と並ぶT.REX(T・レックス)の代表作です。Marc Bolan(vo,g.マーク・ボラン)が自らの音楽性を確立してトップ・バンドへと駆け上がって行く時期の勢いのある演奏が収められています。
 実は記事のトップに掲載するアルバムを『Electric Warrior(電気の武者)』と『The Slider』の何れにするか迷ったのですが、Rigo Starr(リンゴ・スター)によって撮影された写真を使用した『The Slider』のジャケットの方が格好良かったので。。。。(Tony Visconti(トニー・ヴィスコンティ)の撮影によるものという説もあり。)
 一般的には『Electric Warrior』がT.REXの代表作としてあげられることが多いかもしれません。^^♪

1. Mambo Sun
2. Cosmic Dancer
3. Jeepster
4. Monolith
5. Lean Woman Blues
6. Bang a Gong (Get It On)
7. Planet Queen
8. Girl
9. Motivator
10. Life's a Gas
11. Rip Off


B000069V2520th Century Boy: Ultimate Coll (Dig)
Marc Bolan T Rex
Hip-O Records 2002-08-20

ティー・レックス [試聴]iTunes Music Store - T.REX


 T.REX(T・レックス)のポップ・スターとしての本質的な部分を考えると、代表作として挙げるべきは『Electric Warrior(電気の武者)』と『The Slider(スライダー)』ではなく、一連のシングル・ヒット曲をまとめて聴くことが可能である上記のようなベスト盤ではないかと思います。


ボーン・トゥ・ブギー/T.レックス [DVD]

B0008JH2U4ボーン・トゥ・ブギー
T.レックス
テイチクエンタテインメント 2005-06-01

 T.REX(T・レックス)はライブ盤も残していますが(ちょっと記憶が定かではありませんが確かMarc Bolanの死後に勝手に発売されたもの)、演奏レベル的に厳しいところがあり、時代の雰囲気(グラム・ロック・ムーブメント)とT.REXの魅力を知るには映像つきで見るのが一番だと思われます。
 上記DVDには1972年にウェンブリーで行ったT.REXのライブ映像などが収録されており、「The Beatles(ザ・ビートルズ)の次はT.REXだ」とばかりにMarc Bolan(マーク・ボラン)と蜜月関係にあった元The BeatlesのRingo Starr(リンゴ・スター)のT.REXへのバック・アップが良く分かる作品にもなっています。

 iTunes Store(Japan)

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2006年09月28日

Cheap Thrills/BIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY (ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー、ジャニス・ジョプリン)

B00000K2VUCheap Thrills
Big Brother & the Holding Company
Sony Mid-Price 1999-08-31

 サンフランシスコのローカル・バンドに過ぎなかったBIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY(ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー)に一人の無名の女性フォーク・シンガーが参加。彼女の魂を削るかのように絞り出される歌声と圧倒的な歌唱力、そして激しいステージ・アクションによりバンドは単なるローカル・バンドの粋を超えて徐々に人気を獲得。遂にはヒッピー・ムーブメントがピークを迎えた1967年に行われたビッグ・イベント"Monterey Pop Festival(モンタレー・ポップ・フェスティバル)"に出演するまでになり、同じく出演したJimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)、Otis Redding(オーティス・レディング))等の有名アーティスト達に一歩もひけを取らない凄まじいまでのステージ・パフォーマンスはバンドを聴衆から熱狂を持って迎えられる人気バンドへと押し上げ、女性ヴォーカリストは後世に語り継がれる伝説のアーティストとなり、そこで歌われた"Ball and Chain"は彼女の代名詞とも言える曲となります。


1. Combination of the Two
2. I Need a Man to Love
3. Summertime
4. Piece of My Heart
5. Turtle Blues
6. Oh, Sweet Mary
7. Ball and Chain

[Big Brother and the Holding Company]
Peter Albin, bass
David Getz, drums
James Gurley, guitar
San Andrew, guitar
Janis Joplin, vocal

 本作『Cheap Thrills(チープ・スリル)』はBIG BROTHER & THE HOLDING COMPANYが"Monterey Pop Festiva"出演の翌年1968年に発表した、以降の女性ロック・シンガーが決して避けては通れぬ道となったJanis Joplin(ジャニス・ジョプリン)の名を全米、そして全世界のロック・ファンに知らしめることになった記念すべきメジャー・デビュー・アルバムです。(注:初レコーディング作である1作目はインディー・レーベルより発表されています。)


Pearl/Janis Joplin (1971)

B00000K2VZPearl
Janis Joplin
Sony Mid-Price 1999-08-31

 『Cheap Thrills』によって時代を代表するトップ・シンガーとなったJanis Joplin(ジャニス・ジョプリン)は周囲の勧めなどもあり、演奏力に不安のあったBIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY(ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー)を1968年末に脱退。翌1969年に急遽集められたKozmic Blues Band(コズミック・ブルース・バンド)を率いて『I Got Them Ol' Kozmic Blues Again, Mama(コズミック・ブルースを歌う)』でソロ・デビュー。そして1970年にKozmic Blues BandのJohn Till(g.ジョン・ティル)、Brad Campbell(b.ブラッド・キャンベル)と共に理想のバック・バンドFull Tilt Boogie(フル・ティルト・ブギ)を結成して、後にJanis Joplinの代表作と称されるようになる『Pearl(パール)』のレコーディングを開始します。
 しかし、最高のバック・バンドを手に入れて歌のみに集中して思う存分歌える環境が整ったのにも拘らず、レコーディング途中の1970年10月にJanis Joplinは誤って致死量を超えるドラッグを使用してしまうという事故のため亡くなってしまいます。アルバムはJanis Joplinの遺作として1971年になって発表されますが、Janis Joplinが歌入れの前日に亡くなってしまった為にインストルメンタルで収録された"Buried Alive in the Blues(生きながらブルースに葬られ)"がJanis Joplinの運命を暗示しているようにも、酒とドラッグ、そして愛を求めて駆け抜けた壮絶な人生を象徴しているようにも思われ、Janis Joplinの伝説の最後を飾る悲しいエピソードとなっています。
 Janis Joplin(ジャニス・ジョプリン)の愛称をそのままタイトルにした本作『Pearl』は発売とともに全米チャート1位を獲得。代表曲"Move Over(ジャニスの祈り)"他収録。

Janis Joplin, vocals

[Full Tilt Boogie]
Brad Campbell, bass
Clark Pierson, drums
Ken Pearson, organ
John Till, guitar
Richard Bell, piano
Sandra Crouch, tambourine
Bobbie Hall, conga/bongos
Bobby Womack, acoustic guitar (on Trust Me)
Pearl, acoustic guitar (on Me & Bobby McGee)
Chorus: Pearl, Full Tilt Boogie, Vince Mitchell, Phil Badella & John Cooke


B00006JU7PThe Criterion Collection: Complete Monterey Pop Festival
D.A. Pennebaker Chris Hegedus Scott McKenzie
2002-11-12

B0000024Y7In Concert
Janis Joplin
Sony 1990-10-25

 Janis Joplin(ジャニス・ジョプリン)の死後2年を経て発売(1972年)されたライヴ・アルバム。1968年のBIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY(ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー)時代と1970年のKozmic Blues Band(コズミック・ブルース・バンド)をバックに行われたライブ演奏を収録。


B00000K2W1Janis Joplin's Greatest Hits
Janis Joplin
Sony International 1999-08-31


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2006年09月23日

Master of Reality/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)

B00022TPT8Master of Reality
Black Sabbath
Sanctuary Midline 2004-05-24

 1970年2月13日の金曜日にデビュー以来、黒魔術をイメージしたダークでヘヴィなサウンドで一躍LED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)、DEEP PURPLE(ディープ・パープル)と並ぶブリティッシュ・ハード・ロックを代表するバンドとなったBLACK SABBATH(ブラック・サバス)が1971年に発表した3rdアルバム『Master of Reality(マスター・オブ・リアリティ)』。
 デビューした時点で既にブラック・サバス・サウンドとしか良い様の無いオリジナルなサウンドを持っていたBLACK SABBATHが、まだブルース・ロック、ジャズ・ロックからの影響を残していた1st『Black Sabbath(黒い安息日)』、傑作ヘヴィ・リフの宝庫でサバス・サウンドを確立した代表曲"Paranoid"、"Iron Man"、"War Pigs "を含む2nd『Paranoid(パラノイド)』を発表した後、BLACK SABBATH史上最重量のヘヴィ・サウンドと前2作に比べ更に音楽的幅を拡げたことが分かる楽曲構成、展開で初期BLACK SABBATHの集大成的な作品となった傑作アルバムです。


1. Sweet Leaf
2. After Forever
3. Embryo [Instrumental]
4. Children of the Grave
5. Orchid [Instrumental]
6. Lord of This World
7. Solitude
8. Into the Void

Tony Iommi g.トニー・アイオミ
Ozzy Osbourne vo.オジー・オズボーン
Geezer Butler b.ギーザー・バトラー
Bill Ward d.ビル・ワード


 BLACK SABBATH(ブラック・サバス)というと、Geezer Butler(b.ギーザー・バトラー)のベースも重要な要ではありますが、なんといってもTony Iommi(g.トニー・アイオミ)のヘヴィなリフとデビュー前の一時的なJETHRO TULL(ジェスロ・タル)への参加(The Rolling Stones/ザ・ローリング・ストーンズの主催した『Rock & Roll Circus(ロックン・ロール・サーカス)』(DVD)でその頃の映像を見ることが出来ます。)からも分かるように確かなテクニックに裏打ちされたギター・ワーク、そしてTony Iommiのヘヴィー・リフに乗せて発せられる微妙な音程感で不気味な浮遊感溢れるOzzy Osbourne(vo.オジー・オズボーン)のヴォーカル。この二つの要素が合わさってブラック・サバス・サウンドを作り上げています。このアルバムが後のHR/HMシーンに与えた影響は大きく、METALLICA(メタリカ)のサウンドですらポップに思えてしまう程のヘヴィー・サウンドをこの時代に出していたというのは今聴いても衝撃的ですらあります。
*今ではヘヴィ・ロック・サウンドには当たり前になってしまったダウン・チューニングですが、Tony Iommiの欠落した指の負担の軽減のためにチューニングを下げたらこういう音になって活用し始めたのか、それとも最初からこういう音を狙って始めたのか分かりませんが、いずれにせよ強烈、且つ凶悪なサウンドです。

 パンク&ニューウェイヴの台頭などの音楽シーンの変化による人気の低下やOzzy Osbourne自身のドラッグ癖などの様々な問題からアルバム『NEVER SAY DIE(ネヴァー セイ ダイ)』(1978)を発表後、1979年にOzzy Osbourneはバンドを脱退(解雇?)。
 BLACK SABBATH(ブラック・サバス)は新たにRonnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)とともに様式美とサバス・サウンドを融合させた名盤『Heaven & Hell(ヘブン・アンド・ヘル)』(1980)を発表し、その後のBLACK SABBATHの方向性を決定付けるニュー・サバス・サウンドを確立しますが、Ronnie James Dioとの組み合わせもロニー側とサバス側との音楽的な意見の相違などから2作目『Mob Rules(悪魔の掟)』(1981)で早くも失速し、スタジオ盤2作、ライブ盤『Live Evil』を残したのみでRonnie James Dioは脱退してしまいます。
 その後は、かつてのライバルだったDEEP PURPLE人脈のIan Gillan(イアン・ギラン)、Glenn Hughes(グレン・ヒューズ、元々はTony Iommi/トニー・アイオミのソロ・アルバムになる予定だった。)、無名ながらも素晴らしい歌唱力を誇るTony Martin(vo.トニー・マーティン)等とヴォーカリストを代えながら幾つかの名曲、名盤は発表するものの人気面ではかつての輝きは取り戻せす、BLACK SABBATH脱退後もサバス時代のダークで不気味なイメージを増幅させつつサウンド自体はシンプルでキャッチーなヘヴィー・メタル・サウンドを展開、才能ある若手ギタリスト(Randy Rhoads/ランディー・ローズ、Jake E. Lee/ジェイク・E・リー etc.)を次々と発掘して1980年代のLAメタルブーム等に乗ることにも成功して永らくヘヴィメタル界の帝王として君臨することになるOzzy Osbourne(vo.オジー・オズボーン)と明暗を分ける結果となっています。
BLACK SABBATH(ブラック・サバス)は1997年にオリジナル・メンバーで再結成を果たしていますが、新作アルバムを聴くことが出来ないのは残念なところです。


B0000DII8SBlack Box: The Complete Original Black Sabbath 1970-1978
Black Sabbath
Rhino 2004-04-27

B0002XMF4OHeaven & Hell
Black Sabbath
Sanctuary Midline 2004-10-25

 Ozzy Osbourne(Vo.オジー・オズボーン)脱退後、元RAINBOW(レインボウ)のRonnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)をヴォーカルに迎え、Ronnie James Dioがバンドに持ち込んだメロディアスな様式美とBLACK SABBATH(ブラック・サバス)独特のドゥームな世界を融合させて新生BLACK SABBATHサウンドを作り上げたHMの名盤。(1980年発表)

■関連記事→ Live Evil/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)
■関連記事→ TYR/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)

■歴代ヴォーカリストの一覧はコチラの記事に掲載しています。
Live Evil/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)


B000063DFTBlizzard of Ozz
Ozzy Osbourne
Sony 2002-04-02

 1979年にBLACK SABBATH(ブラック・サバス)を脱退したOzzy Osbourne(オジー・オズボーン)が故Randy Rhoads(g.ランディー・ローズ)とともに作り上げた1stソロ・アルバム。(1980年・邦題『ブリザード・オブ・オズ - 血塗られた英雄伝説』)


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2006年09月16日

Tarkus/EMERSON, LAKE & PALMER (エマーソン、レイク&パーマー)

B0000033P0Tarkus
Emerson Lake & Palmer
Rhino 1996-05-21

Emerson, Lake & Palmer - TARKUS [試聴]iTunes Music Store - TARKUS


 無機質で激しく切り裂くようなモーグ・シンセサイザーのサウンドと叙情的なメロディ、ウェットなヴォーカルが緊張感を持って共存する、ロックとクラシックの融合を目指してスタートしたEmerson, Lake & Palmer(エマーソン、レイク&パーマー)がデビュー2作目にして独自の音楽性を確立して発表した代表作。A面の組曲"Tarkus"、そしてB面6曲の全7曲が圧倒的な密度とヴォリュームで収録されたアルバムです。(1971年・邦題『タルカス』)


1. Tarkus Medley : Eruption/Stones of Years/Iconoclast/Mass/Manticore/Batt
2. Jeremy Bender
3. Bitches Crystal
4. Only Way [Hymn]
5. Infinite Space [Conclusion]
6. Time and a Place
7. Are You Ready Eddy?

Keith Emerson key.キース・エマーソン
Greg Lake vo,b.グレッグ・レイク
Carl Palmer d.カール・パーマー

 Emerson, Lake & Palmer(エマーソン、レイク&パーマー)は、驚異的なテクニックとアイディアをともに兼ね備えた元The Nice(ナイス)のKeith Emerson(key.キース・エマーソン)とKing Crimson(キング・クリムゾン)のデビュー・アルバム『In the Court of the Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿 )』で大きな存在感を示したGreg Lake(vo,b.グレッグ・レイク)、そしてThe Crazy World Of Arthur Brown(クレイジー・ワールド・アーサー・ブラウン)、Atomic Rooster(アトミック・ルースター)在籍中からテクニックに定評のあったCarl Palmer(d.カール・パーマー)の3人が組んだバンドとして結成時からスーパー・グループとして注目され、後に4大プログレッシブ・バンドと呼ばれるようになるPink Floyd、King Crimson、Yesと較べてもデビュー以前から最も期待されたバンドです。
 若干Greg Lake寄りと思えるサウンド作りを行った1stアルバム『Emerson, Lake & Palmer』では作品の高い評価の割りには一般的な人気は得られなかったものの、Keith Emersonの音楽性とGreg Lakeの音楽性というまったく異質な才能がバランスよくミックスされた2作目『Tarkus』で独自の音楽世界を確立します。

 EL&Pの特筆すべきところは、これだけのテクニック、アイディア、表現力を持ちながらパフォーマーとしても優れていたこと。現在ではビデオ、DVDでしか見ることが出来ませんが、キーボードの鍵盤にナイフを刺して同じ音を鳴らし続ける、キーボードの反対側から弾く、回転するピアノでのプレイ(Motley Crue/モトリー・クルー・Tommy Lee/トミー・リーのドラム・ソロの元ネタか?)、オルガンを派手に揺らしてノイズを出すなど、比較的動きの無いキーボード中心のバンドの弱点をカヴァーしてあまりあるパフォーマンスを見せてくれる(今では"お約束"、また"ギャグ"にしか見えない部分もありますが)、優れたロック・バンド全てに言える"音楽"、そして"視覚的"にも魅せる要素を兼ね備えたロック・トリオです。

 ジャズの世界では良くあるピアノ・トリオ編成ですが、ロックではEL&Pのような編成のバンドも昨今少なくなり、ロックというとすぐにギター中心のサウンドを思い浮かべてしまう現在においてはキーボード主体のギターレス・バンドというと馴染み難い音楽かもしれませんが、現在ではともかく発表当時はJimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)のギターに匹敵しうる衝撃的な印象を与えたEL&Pのキーボード・サウンドを"一時代を築いた音楽"として聴いておくのも良いかもしれません。


B0000033P1Pictures at an Exhibition
Emerson Lake & Palmer
Rhino 1996-05-21

Emerson, Lake & Palmer - PICTURES AT AN EXHIBITION (展覧会の絵) [試聴]iTunes Music Store - PICTURES AT AN EXHIBITION


 ムソルグスキーの『展覧会の絵』をアレンジした、Emerson, Lake & Palmer(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)にとって最もセールス的に成功したアルバム。スーパー・グループとして期待されながらも、その実力に似合う程の人気を得られなかったEL&Pの人気を決定付けた記念碑的作品です。(1971年発表・3作目)
 しかし、ロック雑誌等でEL&Pの代表作として取り上げられることの多い『Pictures at an Exhibition』ですが、その時代ならではのセールス、及び内容であり、初めてEL&Pを聴く人が最初に聴くべきアルバムではなく(最初にこのアルバムから入ってしまうと人によっては退屈な音楽と思われてしまう可能性もあり)、ロックとクラシックの融合を目指したEL&Pという優れたロック・トリオが最もクラシックに近づいた瞬間の記録として、EL&Pの音楽に馴染んだ後の2〜3枚目以降に聴くべきアルバムだと思います。


B0002HSECCEmerson, Lake & Palmer
Emerson Lake & Palmer
Sanctuary Midline 2004-08-30

Emerson, Lake & Palmer - EMERSON, LAKE & PALMER [試聴]iTunes Music Store - EMERSON, LAKE & PALMER


 スーパー・グループとしてデビュー前から注目を集めたEmerson, Lake & Palmer(エマーソン、レイク&パーマー)のデビュー・アルバム。(1970年発表)
 個人的にはEL&Pの最高傑作としては『Tarkus』を挙げますが、聴いた回数という事になると圧倒的にこの1stアルバムということになります。Keith Emerson(key.キース・エマーソン)の音楽、そしてGreg Lake(vo,b.グレッグ・レイク)の音楽の素の部分、二人のコンビネーションが成功し始めている部分が上手く共存しており、楽曲的にも出来の良い物が多い作品です。

 メンバーの激しいプレイの応酬が聴けるEL&Pのライブでの定番曲"Knife Edge"。Keith Emersonの当時の音楽性がはっきりと分かる、テクニシャンCarl Palmer(d.カール・パーマー)のドラムも素晴らしい"Tank"。Greg Lakeの名曲"Lucky Man"他収録。


B0002HV4VUBrain Salad Surgery
Emerson Lake & Palmer
Sanctuary Midline 2004-08-30

Emerson, Lake & Palmer - BRAIN SALAD SURGERY (恐怖の頭脳改革) [試聴]iTunes Music Store - BRAIN SALAD SURGERY


B000AMZ0NUビヨンド・ザ・ビギニング [DVD]
レイク&パーマー エマーソン
ビクターエンタテインメント 2005-10-13


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2006年09月14日

Buffalo Springfield Again/BUFFALO SPRINGFIELD (バッファロー・スプリングフィールド)

B000002IAMBuffalo Springfield Again
Buffalo Springfield
Atco 1990-10-25

[日本盤] バッファロー・スプリングフィールド・アゲイン

 Stephen Stills(スティーヴン・スティルス)、Neil Young(ニール・ヤング)、Richie Furay(リッチー・フューレイ)、Jim Messina(ジム・メッシーナ)等が在籍したことで知られる"Buffalo Springfield"(バッファロー・スプリングフィールド)が"Summer of Love"(サマー・オブ・ラヴ)と呼ばれた幻の夏が終わった1967年の暮れの12月に発表した2ndアルバム。
 前衛的なその内容から一般的には理解されずセールス的には成功しなかったものの、アルバムは音楽評論家、一部の音楽ファンからは"The Beatles(ザ・ビートルズ)の『Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band』に対するアメリカからの返答"という程の高い評価を得て、その後の1970年代以降のウエスト・コースト・ロック・シーンにも多大な影響を残しています。


1. Mr. Soul
2. Child's Claim to Fame
3. Everydays
4. Expecting to Fly
5. Bluebird
6. Hung Upside Down
7. Sad Memory
8. Good Time Boy
9. Rock & Roll Woman
10. Broken Arrow

Stephen Stills vo,g,key.スティーヴン・スティルス
Richie Furay vo,g.リッチー・フューレル
Neil Young vo,g,key.ニール・ヤング
Dewey Martin d.デューイ・マーチン
Bruce Palmer b.ブルース・パーマー
*Jim Messina b.ジム・メッシーナ

 1970年代に絶大な人気を誇ったLed Zeppelinレッド・ツェッペリン)のJimmy Page(g.ジミー・ペイジ)やその他の著名なミュージシャンが影響を受けたバンドとして挙げた事や、バンド解散後も在籍した各メンバーがCrosby,Stills & Nash(クロスビー・スティルス&ナッシュ、後にNeil Youngが合流してCrosby,Stills,Nash & Young)、Poco(ポコ)、Loggins & Messina(ロギンス&メッシーナ)などを結成して数々の良質のアルバムを発表、バンド在籍時以上に西海岸の音楽シーンを牽引したことにより一般的にも徐々に評価が高まるという逆転現象を起した伝説のバンド"Buffalo Springfield"の最高傑作です。

 カントリー、フォーク、ブルースといったアメリカン・ロックのルーツをメインにおきながらも挑戦的にロック、R&B、ソウル、ラテン、サイケデリックなどの様々な音楽的な要素を実験的に取り込むという"伝統的な音楽と実験的な音楽の融合"に成功した作品ですが、3人の優れた才能を持つソング・ライター(Stephen Stills/スティーヴン・スティルス、Neil Young/ニール・ヤング、Richie Furay/リッチー・フューレイ)を擁した反面、絶えずメンバーのクリエイターとしてのエゴがぶつかり合ってバンド存続すら危ぶまれる状況が続き、"Buffalo Springfield"(バッファロー・スプリングフィールド)はわずか2年の活動期間中に3枚(3枚目の『Last Time Around』は解散後にJim Messina/ジム・メッシーナとRichie Furay/リッチー・フューレイが完成させて1968年に発表)の作品を残して、Stephen Stills(スティーヴン・スティルス)のDavid Crosby(デビッド・クロスビー、Byrds/バーズ)への接近、メンバー間での度重なる衝突などを理由に解散してしまいます。(自然消滅?)
 バンド内の人間関係、音楽志向的な対立を各メンバーの持つ巨大な才能がメンバー自身の意思を超えて押し切ってしまい、尚且つバンド内の緊張感が最も良い形で現れて完成をみたのがこのアルバム『Buffalo Springfield Again』ではないでしょうか。

 個人的にはLed Zeppelin(レッド・ツェッペリン)の『III』、『IV』あたりを聴いてから興味を持って聴き始めた、いわばLed Zeppelinに教えてもらったバンドの1つなのですが、「影響を受けた」とJimmy Page(ジミー・ペイジ)が語るとおり、エレクトリックとアコースティック・サウンドを絶妙にブレンドしたサウンド作りに成功した"Buffalo Springfield"(バッファロー・スプリングフィールド)のこのアルバム『Buffalo Springfield Again』がなければ、ロック史上に残るLed Zeppelinの名盤『Led Zeppelin IV』、そして名曲"Stairway to Heaven"(天国への階段)などのアコースティックを取り入れた名曲の数々も生まれてこなかったのではないかと充分に思える内容を誇っています。


B000002J0LDeja Vu
Crosby Stills Nash & Young
Atlantic 1994-09-06

B000002AP0Pickin' Up the Pieces
Poco
Epic/Legacy 1995-07-18

B0000024Y0Sittin' In
Loggins & Messina
Mobile Fidelity 1989-08-24


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2006年09月11日

Physical Graffiti/LED ZEPPELIN (レッド・ツェッペリン)

B000002JSNPhysical Graffiti
Led Zeppelin
WEA International 1994-08-16

Led Zeppelin[試聴]iTunes Music Store "Led Zeppelin"


 Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)が設立したSwan Song Records(スワン・ソング・レコード)から1975年に発表された2枚組アルバム『Physical Graffiti(フィジカル・グラフィティ)』。新録音8曲に『Led Zeppelin III』から『Houses Of The Holy(聖なる館)』の間に録音された未発表曲7曲で構成。様々なジャンルの音楽を吸収し、ツェッペリン・スタイルにアレンジした多彩な楽曲が収録されています。また、全体的にシンプルに作られているのも特徴で、そのためブルース、ハード・ロックに回帰したかのようなサウンドに仕上がっており、『Led Zeppelin IV』と並んでLed Zeppelinの最高傑作に挙げる人も多いアルバムです。


Disc 1
(Side A)
1.Custard Pie
2.The Rover (Album『Houses Of The Holy』未収録曲)
3.In My Time Of Dying
(Side B)
4.Houses Of The Holy (Album『Houses Of The Holy』未収録曲)
5.Trampled Under Foot
6.Kashmir

Disc 2
(Side C)
1.In The Light
2.Bron-Yr-Aur (Album『Led Zeppelin III』未収録曲)
3.Down By The Seaside (Album『Led Zeppelin IV』未収録曲)
4.Ten Years Gone
(Side D)
5.Night Flight (Album『Led Zeppelin IV』未収録曲)
6.The Wanton Song
7.Boogie With Stu (Album『Led Zeppelin IV』未収録曲)
8.Black Country Woman (Album『Houses Of The Holy』未収録曲)
9.Sick Again

Jimmy Page.....g.ジミー・ペイジ
Robert Plant.....vo.ロバート・プラント
John Paul Jones.....b,key.ジョン・ポール・ジョーンズ
John 'Bonzo' Bonham.....ds.ジョン・ボーナム

 デビュー以来、長らく多くの音楽評論家から酷評をされ続けてきたLed Zeppelin(レッド・ツェッペリン)ですが、このアルバムの収録曲の音楽性の多彩さとアルバム全体の完成度の高さからその評価が一転。「ロックそのものがここにある」(メロディー・メイカー)と言われるまでになり、以降発表済みのアルバムへの再評価も含め、正当な評価を得られるようになりました。
 最初に聴いた時には、あまりにも音楽的な幅が広すぎるため散漫な印象も受けかねない所もありますが、聴けば聴くほど染み渡るようにアルバムの良さが聴く側に伝わり、当初は気にも留めなかった楽曲の良さが分かってきたり、Led Zeppelinの音楽的な深さに気付かせられたりと聴くたびに新たな発見がある、正にLed Zeppelinの創作活動でのピークに制作されたアルバムであり、ロック、及びハード・ロックという音楽がひとつの大きな到達点に達成したアルバムではないかと思います。

 シンプルなリフの繰り返しながらドラマティック、且つ壮大な様相を見せる代表曲"Kashmir"。楽曲の出来も良く、アルバム・タイトル・ナンバーであったのにも拘らず何故前作に収録されなかったのかが不思議な"Houses Of The Holy"。ハード・ロック・ナンバー"Custard Pie"、"The Rover"、"The Wanton Song"。ヘヴィなブルーズ大作"In My Time Of Dying"。Jimmy Page(ジミー・ペイジ)のギター、John Paul Jones(ジョン・ポール・ジョーンズ)のキーボード、John Bonham(ジョン・ボーナム)のドラムが見事に絡み合い、ファンキーなグルーブを聴かせる"Trampled Under Foot"。製作途中ではツェッペリンの新レーベル名と同じ"Swan Song"という仮タイトルが付けられていた幻想的なバラード"Ten Years Gone"。インド風の幻想的なイントロで始まりルーズなヴォーカルとヘヴィ・リフへ繋げるなどドラマティックな構成で聴かせる"In The Light"他収録。

*現在はCD2枚組で聴くのが一般的ではないかと思いますが、(Led Zeppelinの全アルバムに対して言えることですが)楽曲の収録順にも気を配っていたLed Zeppelin(レッド・ツェッペリン)の意図を正しく読み取るには、レコードでのA面、B面といった間を考えて聴くほうがアルバムをより楽しめるのではないかと思われます。CDで聴く際にも面ごとの間隔を感覚的に意識して聴いてみられてはいかがでしょうか。

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2006年09月02日

Houses Of The Holy/LED ZEPPELIN (レッド・ツェッペリン)

B000002J0BHouses Of The Holy
Led Zeppelin
WEA International 1994-07-19

Led Zeppelin[試聴]iTunes Music Store "Led Zeppelin"


 Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)が1972年発表した通算5作目。現在では名盤の誉れの高い前作『Led Zeppelin IV』がアメリカのチャートで1位を取れなかったことから、アメリカの市場を意識したサウンド、そして前作以上にバラエティー豊かな楽曲が並んでいます。これまでの4作に比べるとダビングが多く、John Paul Jones(ジョン・ポール・ジョーンズ)の弾くメロトロンの導入、リズムの多様化が特徴的なプログレッシブ・ロック的な要素も色濃く感じられるアルバムです。Robert Plant(ロバート・プラント)のヴォーカルにエフェクト処理がなされているのも印象的。
 アルバム『Houses Of The Holy(聖なる館)』はメンバーの思惑通りビルボードでチャートの1位を獲得し、40位以内にLed Zeppelinのアルバム中では最長の39週とどまるという記録を作りました。


1. Song Remains the Same
2. Rain Song
3. Over the Hills and Far Away
4. Crunge
5. Dancing Days
6. D'Yer Mak'er
7. No Quarter
8. Ocean

Jimmy Page: guitar ジミー・ペイジ
Robert Plant: vocals ロバート・プラント
John Paul Jones: bass ジョン・ポール・ジョーンズ
John 'Bonzo' Bonham: drums ジョン・ボーナム

 Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)のメンバーのインスピレーションが絶好調の時期に制作された『Houses Of The Holy』ではイマジネーションに溢れた新曲がアルバムに入りきらないほど数多く生まれています。そこでアルバムの収録曲には「楽曲の出来の良し悪し」ではなく「アルバム全体のイメージ」を重視して厳選され、例えばアルバム・タイトルとなった"Houses Of The Holy"ですらアルバムのイメージに合わなくなった為に次作『Physical Graffiti』(1975)に回されています。
 他にもこの時に録音された楽曲では"The Rover"、"Black Country Woman"の2曲が『Physical Graffiti』、"Walter's Walk"がLed Zeppelin解散後に発表された『Coda』(1982)に収録されました。

 最高傑作として推す人の多い『IV(フォー・シンボルズ)』、『Physical Graffiti(フィジカル・グラフィティ)』に挟まれていますが、個人的には多彩な作風を持つがゆえにその時の気分によって好きなアルバムが変わるLed Zeppelinのアルバムの中で『Houses Of The Holy』は常にベスト3に入る作品です。1曲目の"Song Remains the Same"から2曲目の"Rain Song"への流れはLed Zeppelinの創作活動のひとつのピークではないかと思いますし(この2曲だけでも『Houses Of The Holy』は名盤と言えます)、その他の収録曲も後期ツェッペリン・サウンドの基盤となるアイディアの宝庫です。

 衝撃的なJimmy Page(ジミー・ペイジ)のギター・リフにJohn Bonham(ジョン・ボーナム)のドラムとJohn Paul Jones(ジョン・ポール・ジョーンズ)のベースがタイトに反応する、後期Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)のライブでオープニング曲として演奏されることも多かった疾走感溢れるナンバー"Song Remains the Same"。メロトロンの音色が効果的に響く幻想的な"Rain Song"、"No Quarter"。牧歌的なアコースティック・ギターから始まり突如としてヘヴィ・リフが炸裂する"Over the Hills and Far Away"。ツェッペリン風レゲエ・ナンバー"D'Yer Mak'er"。ファンク風"Crunge"他収録。
*ちなみにレゲエのパロディー風演奏の"D'Yer Mak'er(ディジャ・メイク・ハー)"は英国風の発音だと「ジャマイカ」に近い発音となり、「英国人が演奏するレゲエ(ジャマイカが発祥の地)」というジョーク。また、「遊びで録音した曲をアルバムに入れるのか」とJohn Paul Jones(ジョン・ポール・ジョーンズ)が憤慨したとも言われる曲です。

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