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2005年05月28日

Live Evil/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)

B001EOOQEWLive Evil
Black Sabbath
Warner Bros. 2008-10-07

Black Sabbath[試聴]iTunes Music Store "Black Sabbath"


 Ozzy Osbourne(Vo.オジー・オズボーン)脱退後、元RAINBOW(レインボウ)のRonnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)をヴォーカルに迎え、Dioのメロディアスな様式美BLACK SABBATH(ブラック・サバス)独特のドゥームな世界が融合したHMの名盤『Heaven and Hell』(1980)で新生BLACK SABBATHサウンドを作り上げた。このアルバムはRonnie James Dio在籍時のMob Rulesツアーを収録したライブ・アルバムです。(1982年発表)


1.E5150
2.Neon Knights
3.N.I.B.
4.Children of the Sea
5.Voodoo
6.Black Sabbath
7.War Pigs
8.Iron Man
9.Mob Rules
10.Heaven and Hell
11.Sign of the Southern Cross/Heaven and Hell
12.Paranoid
13.Children of the Grave
14.Fluff

Ronnie James Dio :Vo (ロニー・ジェイムス・ディオ)
Tony Iommi :G (トニー・アイオミ)
Geezer Butler :B (ギーザー・バトラー)
Vinny Appice :Dr (ヴィニー・アピス)

 "新生BLACK SABBATH(ブラック・サバス)".....と勢い良く書き出しては見ましたが、実はこのライブ・アルバムが発表される前にRonnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)とVinny Appice(Dr.ヴィニー・アピス)はRonnie James Dio自身のバンド"DIO(ディオ)"結成のためにBLACK SABBATHを脱退しています。

B000002KKSHeaven & Hell
Black Sabbath

 現在では「Ronnie James Dio時代(ロニー・ジェイムス・ディオ)のBLACK SABBATH(ブラック・サバス)」としてBLACK SABBATHのサウンド・スタイルの1つとして認識されていますが(Ronnie James Dio脱退後のBLACK SABBATHの路線は、Ozzy Osbourne(オジー・オズボーン)時代よりRonnie James Dio時代のサウンドを継承した物が多いと思います)、Ronnie James Dio参加第一作『Heaven and Hell』が発表された当時は、1曲目の"Neon Knights"からこれまでのOzzy Osbourne時代のBLACK SABBATHとはあまりにも違うサウンド、特にメロディ・ラインは「これがBLACK SABBATH?」というほど大きな変化でした。このアルバムに関してはファンの間でも賛否両論で、当時かなり意見が分かれたように思います。

black sabbath_dio 1.jpg ただ、このサウンドの変化については、Ronnie James DioがRAINBOW(レインボウ)スタイルのメロディアスな様式美をBLACK SABBATHに持ち込んだ、ということがよく言われますが、Ozzy Osbourne脱退によりそれまでのBLACK SABBATHのサウンドの重要な要素の1つを失ったBLACK SABBATHが、その後のバンドの音を試行錯誤し、BLACK SABBATH自体が時代に合わせたサウンドに変わって行く時期でもあったのではないか、とも思います。(あの声を失っては、BLACK SABBATHがその後も同じ路線で続けるのは難しかったのではないでしょうか?また、スタジオ盤ではOzzy Osbourneがヴォーカルを重ねて録音して声に厚みをつけていますが、重ねた声の微妙なズレから得られるコーラス効果なども、初期BLACK SABBATH独特のサウンドを作る上での重要な要素でした。)
 私も当初はどちらかと言えば違和感を持った方ですが、しかし1枚のHMアルバムとして考えた場合、間違いなく当時のHMのアルバムの中でもかなり優れた、完成度の高いアルバムです。個人的には、当初は違和感を持ったものの、結局BLACK SABBATHのアルバムの中では『Heaven and Hell』がこれまでで一番良く聴いていたアルバムかもしれません。

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Black Sabbath

 さて、冒頭に紹介したアルバム『Live Evil』ですが、このアルバムはライブ盤ということもあり、Ozzy Osbourne(オジー・オズボーン)時代の曲も含め、BLACK SABBATH(ブラック・サバス)の代表的な曲が収められているため、ヴォーカリストとしてOzzy Osbourneとは正反対のタイプとも思える正統派Ronnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)がOzzy Osbourne時代の代表曲を歌っているところも聴き所のひとつです。しかし、さすがに歌唱力には定評のあるRonnie James Dio。自身がBLACK SABBATH参加してからの曲はもちろん、Ozzy Osbourne時代の曲も表現方法が違うだけで、Ronnie James Dioならでの歌い方で歌いこなしていますし、また「その時代の音」ということもあると思いますが、Ozzy Osbourne時代の曲はダイナミックにアレンジされ、反対にRonnie James Dioのスタイルが強調されているほどです。

black sabbath_dio2.jpg Ozzy Osbourne時代を聴きなれた耳には、最初はOzzy Osbourneの曲をRonnie James Dioが歌っているだけで違和感を感じるかも知れませんが、聴き込んで行くと、よほどOzzy Osbourneに固執するファンでなければ十分に満足出来ると思いますし、BLACK SABBATHをこのアルバム(もしくはRonnie James Dio参加以降)で初めて聴いた、という人がいたとしたら"Paranoid(パラノイド)"などもRonnie James Dio参加以降の曲だと思わせるほどの出来だと思います。ただし"Black Sabbath"など数曲は、やはりあの音程が不安定で浮遊感のあるOzzy Osbourneのヴォーカルの方が更に曲の魅力が増すであろうことは否めませんが。。。。

black sabbath_dio3.jpg BLACK SABBATH(ブラック・サバス)に限りませんが、ライブ・アルバムがコンサートの模様を収録した、と素直には思っていなくて、ライブ・アルバムもそのアーティストが作り上げたひとつの作品だと思っています。このアルバムのその例外ではなく、かなり加工(ダビング、修正など)が施されていますが、Ronnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)についてはこのアルバム製作時には既に脱退しており、このアルバムの製作に立ち会っているとは思えないため、Ronnie James Dioのヴォーカルに関してはコンサートでのパフォーマンスがそのまま収録されていると思われます。ロック、特にハード・ロックのコンサートで最初から最後までこれだけ歌えるというのは、当時のRonnie James Dioのヴォーカリストとしての圧倒的な能力の凄さ、歌唱力の素晴らしさを物語るものだと思います。(現在も凄そうですが)

■関連記事→ Master of Reality/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)
■関連記事→ TYR/BLACK SABBATH (ブラック・サバス)

B0000DII8SBlack Box: The Complete Original Black Sabbath 1970-1978
Black Sabbath
Rhino 2004-04-27

 初期BLACK SABBATHのリマスター盤8枚組BOXセット。(紙ジャケ仕様)


下記3枚はBLACK SABBATH(ブラック・サバス)のOzzy Osbourne(オジー・オズボーン)時代の代表作としてあげられることの多いBLACK SABBATHのアルバムです。。
Paranoid (1970)

B000002KHHParanoid
Black Sabbath

Master of Reality (1971)

B000002KDOMaster of Reality
Black Sabbath

Black Sabbath, Vol.4 (1972)

B000002KE2Black Sabbath, Vol.4
Black Sabbath

[BLACK SABBATH DISCOGRAPHY] *( )内はヴォーカル
Black Sabbath 1970
Paranoid 1970
Master of Reality 1971
Black Sabbath Vol.4 1972
Sabbath Bloody Sabbath 1973
Sabotage 1975
Technical Ecstasy 1976
We Sold Our Soul for Rock and Roll 1976
Never Say Die 1978
Heaven and Hell 1980 (Ronnie James Dio)
Live at Last 1980 (Ozzy Osbourne)
Mob Rules 1981 (Ronnie James Dio)
Live Evil 1982 (Ronnie James Dio)
Born Again 1983 (Ian Gillan)
Seventh Star 1986 (Glenn Hughes)
The Eternal Idol 1987 (Tony Martin)
Headless Cross 1989 (Tony Martin)
Tyr 1990 (Tony Martin)
Dehumanizer 1992 (Ronnie James Dio)
Cross Purposes 1994 (Tony Martin)
Cross Purposes Live 1994 (Tony Martin)
Forbidden 1995 (Tony Martin)
The Sabbath Stones 1996 (Greatest Hits)
Reunion 1998 (Ozzy Osbourne)
The Best of Black Sabbath 2001
Past Lives 2002
Symptom of the Universe:The Original Black Sabbath (1970-1978) 2002 (Greatest Hits)
Black Box:The Complete Original Black Sabbath(1970-1978) 2004

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2005年05月21日

The Dark Side of the Moon/PINK FLOYD (ピンク・フロイド)

B000002U82The Dark Side of the Moon
Pink Floyd
Toshiba EMI 1991-07-20

Pink Floyd[試聴]iTunes Music Store "Pink Floyd"


 驚異的なロング・セールスを誇る、ロック史上最大のベスト・セラー・アルバム『The Dark Side of the Moon』。Roger Waters(ロジャー・ウォータース)のストイックで繊細な感性、緊張感と緻密な楽曲の構成によって作り出されたPINK FLOYD(ピンク・フロイド)の最高傑作。(1973年)


1.Speak To Me/Breathe
2.On The Run
3.Time
4.The Great Gig In The Sky
5.Money
6.Us And Them
7.Any Colour You Like
8.Brain Damage
9.Eclipse

Roger Waters B,Vo (ロジャー・ウォータース)
Richard Wright Kbd (リック・ライト)
Nick Mason Ds (ニック・メイスン)
David Dilmour G,Vo (デビッド・ギルモア)

pink%20floyd%201%27.jpg PINK FLOYD(ピンク・フロイド)は1965年にRichard Wright(Key.リック・ライト)、Roger Waters(B.ロジャー・ウォータース)、Nick Mason(Dr.ニック・メイソン)、Syd Barrett(G.シド・バレット)により結成。ロンドンのサイケデリック・ブームの中、アンダーグラウンド・シーンで人気を得て、1967年に(Syd Barrettの精神世界の具現化ともいわれる)『Piper At The Gates Of Dawn』でデビュー。"I See Emily Play"のシングル・ヒットなどから一躍人気バンドへと成長します。
 しかし、主要ソングライターであるSyd Barrettは持病の躁鬱、ドラッグの影響、プレッシャーなどから、ステージでの演奏も困難なほど精神を蝕まれていき、バンドはライブ用のギタリストとしてDavid Dilmour(G.デイブ・ギルモア)を招くも、Syd Barrettは2ndアルバムの製作中にPINK FLOYDを脱退(解雇?)。

pink%20floyd%202.jpg その後バンドは徐々にRoger Waters(ロジャー・ウォータース)主導に移行し、インストゥルメンタルを中心とした大作志向のアルバム作りへと変化していきます。PINK FLOYD(ピンク・フロイド)の特徴ともなったRoger Watersのストイックで繊細な感性、緊張感と緻密な楽曲の構成によって作り出されたPINK FLOYD独特の音世界は『Atom Heart Mother』『Meddle』などの名作アルバムを生み出し、遂には最高傑作と呼ばれるロック史上最大のベスト・セラー『Dark Side Of The Moon』(1973)(全米チャートに570週連続ランクイン)で実を結ぶことになります。
 その後も『Wish You Were Here』(Syd Barrettに捧げられたアルバム)、『Animals』『The Wall』と順調に傑作アルバムを発表しますが、(これまでのPINK FLOYDのアルバムの質に比べると)ちょっと疑問符の残る『The Final Cut』発表後、Roger Watersがメンバー間の確執などから脱退してしまいます。

pink%20floyd%203.bmp Nick Mason(D)、David Gilmour(G.デイブ・ギルモア)、Richard Wright(Key.リック・ライト)はRoger Waters(ロジャー・ウォータース)抜きでPINK FLOYD(ピンク・フロイド)を存続させますが、これまでの様な特筆すべきアルバムを残すことなく、派手な演出によるライブ・パフォーマンスのみ話題になるバンドになっていきました。(とはいえ、ライブ映像などを見るとそのライブはやはり素晴らしく、そのパフォーマンスはロック・ショーとしては当時のロック・シーンにおいて最高峰ではなかったかと思います。個人的にはDavid Gilmourのギター・トーン!相変わらず良い音してました。)
pink%20floyd%20concert.jpg

Roger Waters(ロジャー・ウォータース)脱退時の経緯についてはRoger WatersサイドとDavid Gilmour(デイヴィッド・ギルモア)&Nick Mason(ニック・メイスン)サイドでの立場により色々な話があり、正確なことは分かりません。確か要約すると「これまでの作品のコンセプトを打ち出し、多くのソングライティングを務めてきた主要メンバーのRoger WatersがいないPINK FLOYDはPINK FLOYDではない。PINK FLOYDは解散した。」「Roger WatersはPINK FLOYDを脱退した。PINK FLOYD(ピンク・フロイド)のバンド名の使用権はDavid Gilmour&Nick Masonサイドにある。」といったような話だったと思います。


Atom Heart Mother

B000002U9WAtom Heart Mother
PINK FLOYD


Atom Heart Mother [試聴]iTunes Music Store "Atom Heart Mother"

Meddle
B000002U8GMeddle
PINK FLOYD


Meddle [試聴]iTunes Music Store "Meddle"


Wish You Were Here

B000024D4SWish You Were Here (Rmst)
Pink Floyd

Animals

B000024D4RAnimals (Rmst)
Pink Floyd


Animals [試聴]iTunes Music Store "Animals"


The Wall

B000006TRVThe Wall
Pink Floyd

[PINK FLOYD DISCOGRAPHY]
The Piper at the Gates of Dawn 1967
A Saucerful of Secrets 1968
Soundtrack from the Film "More" 1969
Ummagumma 1969
Atom Heart Mother 1970
Meddle 1971
Obuscured by Clouds 1972
The Dark Side of the Moon 1973
Wish You Were Here 1975
Animals 1977
The Wall 1979
A Collection of Great Dance Songs 1981
The Final Cut 1983
A Momentary Lapse of Reason 1987
Delicate Sound of Thunder 1988
The Division Bell 1994
Pulse 1995
Is There Anybody Out There
The Wall Live Pink Floyd 1980 - 81 2000
*ベスト盤除く

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2005年05月18日

黒船/サディスティック・ミカ・バンド

B000GALG9S黒船
サディスティック・ミカ・バンド
EMIミュージック・ジャパン 2006-08-23

20世紀名盤シリーズ: 黒船 [試聴]iTunes Music Store


 元フォーククルセイダーズの加藤和彦率いる、当時日本のロック・シーンにおいて最先端のサウンドを聴かせたサディスティック・ミカ・バンドの2ndアルバム(1974)。グラム・ロック、ブギー、ファンク、フュージョンなどの要素も取り入れた、洗練されたポップでファンキー、そしてユーモア溢れる和洋折衷サウンド。クリス・トーマスをプロデューサーに迎えた日本のロック・バンドによるトータルアルバムです。

1.墨絵の国へ
2.何かが海をやってくる
3.タイムマシンにおねがい
4.黒船(嘉永六年六月二日)
5.黒船(嘉永六年六月三日)
6.黒船(嘉永六年六月四日)
7.よろしくどうぞ
8.どんたく
9.四季頌歌
10.塀までひとっとび
11.颱風歌
12.さようなら

加藤和彦 : Vocals, Guitars
ミカ : Vocals
小原礼 : Bass, Vocal, Percussions
高橋幸宏 : Drums, Percussions
今井裕 : Keyboards, Saxophone
高中正義 : Guitars

sadistic_mika_band.jpg 1971年に、加藤和彦、ミカ、つのだひろで結成され、1972年にシングル「サイクリング・ブギ」でデビュー。その後、高中正義(G)、小原礼(B)、高橋幸宏(Dr)、今井裕(Key)を加え、1973年に「サディスティック・ミカ・バンド」、1974年にクリス・トーマスをプロデューサーに迎えた「黒船」を発表。75年10月にはロキシー・ミュージックとの英国ツアー(ベースは小原礼に代わり後藤次利が参加)を成功させますが、75年11月に加藤夫妻の離婚により惜しまれつつ解散。
 1989年には、 加藤和彦・高中正義・小原礼・高橋幸宏に、ボーカルに桐島かれんを迎えてMICA BAND(オリジナルはMIKA BAND)として再結成。アルバム「天晴」を再結成コンサートを収録したライブアルバム「晴天」を発表しています。

sadistic_mika_band_2.jpg 有名なロック・ナンバー「タイムマシンにおねがい」しか聴いた事の無い方には「ポップなハード・ロック・バンド」というような印象を持たれている方も多いかもしれませんが、アルバムを通して聴いてもらえば分かるのですが、実は多彩な音楽性を持ったバンドです。このアルバムも「黒船来航」「タイムマシン」をテーマに作られたトータル・アルバムで、そのサウンドは無国籍サウンドと言っても良いほど色々なジャンルの音楽の要素を吸収し、そしてそれをきちんと消化して作られたアルバムになっています。

sadistic_mika_band_3.jpg 今でこそ参加メンバーは豪華の一言ですが、当時としてはやはりフォーク・クルセイダーズ以降、日本の音楽シーンの第一線で活躍し続けるマルチ・クリエイター加藤和彦の音楽センスによるものが大きく、そこにその後の日本の音楽シーンを大きく変えて行く事になる各メンバーの才能が加わって出来上がったアルバムだと思います。(特に小原礼のプレイには"凄み"さえ感じさせられます。)
 英国ツアー後解散せず、そのままバンドが存続したとしたら、YMO以前に世界で通用するバンドになっていた可能性の高いロック・バンドです。

*クリス・トーマス:ビートルズで有名なジョージ・マーチンの愛弟子。ビートルズの「ホワイト・アルバム」にも参加。70年代の名プロデューサー。
[主なプロディース・ミュージシャン]ピンク・フロイド、プロコル・ハルム、テン・イヤーズ・アフター、バッドフィンガー、ロキシー・ミュージック、ポール・マッカートニー、プリテンダーズ等


ライブ・イン・ロンドン
mika_band_live_in_london.jpg
1.どんたく
2.WA―KAH!CHICO(インストゥルメンタル)
3.ヘーイごきげんはいかが
4.颱風歌
5.ミラージュ(インストゥルメンタル)
6.快傑シルバー・チャイルド
7.墨絵の国へ
8.何かが海をやってくる(インストゥルメンタル)
9.黒船(インストゥルメンタル):嘉永六年六月二日~嘉永六年六月三日~嘉永六年六月四日
10.Suki Suki Suki(塀までひとっとび)

サディスティック・ミカ・バンド: ライヴ・イン・ロンドン [試聴]iTunes Music Store


 75年のロキシー・ミュージックとの英国ツアーの模様を収録。当初アルバム発売の予定がなかったのか、本作は記録用のカセット・テープの音源を元にしているため音質は悪いのですが、会場での臨場感は充分伝わってきます。今から30年以上前に本場英国ロンドンの観客にウケまくるミカ・バンドの演奏が聴けます。
 特に「塀までひとっとび」などで聴ける後藤次利のチョッパー・ベースは特筆もの。高中正義もヤマハSGではなくストラトキャスターでの演奏で、ストラトの特性を生かしたファンキーなバッキングと気合の入ったギターソロ。また、ソロ・デビュー以降「嘉永六年六月四日」のパートしか演奏しなくなった「黒船」のフル・ヴァージョン(六月二日〜三日〜四日)でのライブ演奏、しかもストラトのトーンで六月四日のヴァイオリン奏法が聴ける、というのも重要です。高橋幸宏のドラムもテクニカル且つ正確無比、後にジャパンを結成するスティーブ・ジャンセンが高橋幸宏のプレイに驚愕した、というのは有名な話ですね。
 まだこのアルバムを聴いたことの無い人には、せめて「Suki Suki Suki(塀までひとっとび)」だけでも是非フル・コーラスで聴いて頂きたいと思います。


■ウィー・アー・ジャスト・テイキング・オフ/サディスティックス (1978)

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ウィー・アー・ジャスト・テイキング・オフ
サディスティックス

Sadistics
 サディスティック・ミカ・バンド解散後の1976年に加藤和彦、ミカを除く4人(高中正義、後藤次利、高橋幸宏、今井裕)で結成されたサディスティックスの2ndアルバム。フュージョン色が更に強くなるが、ミカ・バンド時代からのユーモア・センスは相変わらず抜群。その後、高橋幸宏のYMO参加、高中正義のソロ・デビューなど、各メンバー個人の活動が忙しいためか自然消滅。
 ちなみにアルバム「黒船」収録の「黒船(嘉永6年6月2日)」「黒船(嘉永6年6月3日)」「黒船(嘉永6年6月4日)」などのインストゥルメンタル曲では既に作曲「サディスティックス」とクレジットされています。
sadistics_live_show.bmp 本当は1979年8月29日の東京・九段会館でのコンサートを収録したライブ盤「ライヴ・ショー」も紹介したいのですが、現在(2005年5月)は廃盤になっているようです。高中正義のライブでの定番レパートリー「あこがれのセイシェル」「Ready to Fry」などが収録されています。高中正義の最高のストラト・サウンドを堪能できます。(村上"ポンタ"秀一をゲストに迎えたツイン・ドラム。)

NARKISSOS/サディスティック・ミカ・バンド (2006)

B000I0S88SNARKISSOS (初回限定盤)(DVD付)
サディスティック・ミカ・バンド
コロムビアミュージックエンタテインメント 2006-10-25

木村カエラをヴォーカルに迎えて17年ぶりにSadistic Mikaela Band Rivisited(サディスティック・ミカエラ・バンド・リヴィジテッド)として再結成。2006年2月にオンエアされたキリンラガービールのCMで使用された"タイムマシンにおねがい(2006 Version)"、"私はBig-Bang, Bang "他収録。
*2006/10/25 ON SALE!

ワンステップ・フェスティバル1974
[DVD] イエロー 加藤和彦&サディスティック・ミカ・バンド 外道 四人囃子 他
B0007QRC6M

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2005年05月12日

Fire and Water/FREE (フリー)

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Free



Fire and Water [試聴]iTunes Music Store


 Simon Kirke(D.サイモン・カーク)、個性派Andy Fraser(B.アンディー・フレイザー)の横ノリのリズムを土台に、Paul Kossoff(G.ポール・コゾフ)の引き裂くようなレスポール・サウンド、そして圧倒的な力量を持つPaul Rodgers(ポール・ロジャース)のヴォーカルで作り上げた、FREE(フリー)のブリティッシュ・ブルーズ・ロックの名盤。(1970年・3作目)
 全英チャート2位、全米チャート4位の"All Right Now"を収録。


1.Fire and Water
2.Oh I Wept
3.Remember
4.Heavy Load
5.Mr. Big
6.Don't Say You Love Me
7.All Right Now

UK盤、日本盤 Bonus Tracks
8.Oh I Wept [Alternate Vocal Take]
9.Fire and Water [New Stereo Mix]
10.Fire and Water [BBC Session]
11.All Right Now [BBC Session]
12.All Right Now [Single Version]
13.All Right Now [First Version]
Fire and Water [FROM UK][IMPORT]

Paul Rodgers :Vo (ポール・ロジャース)
Paul Kossoff :G (ポール・コゾフ)
Andy Fraser :B (アンディー:フレイザー)
Simon Kirke :Dr (サイモン・カーク)

 このアルバムを録音した時点でFREE(フリー)のメンバーは全員20歳前後。Andy Fraser(アンディー・フレイザー)にいたってはFREEに参加したのが16歳の時、しかもそれ以前はJohn Mayall(ジョン・メイオール)のバンドにいたというから驚きです。作曲能力にも優れ、そのベースも個性的。FREE独特の重くて深いリズムもAndy Fraserに因るところがが大です。
 シンプル且つシンプルな音でシンプルなブルーズロックを演奏するバンドのため、重厚な音の壁を作り上げるようなハード・ロックを聴きなれた耳では「スカスカ」な演奏、という印象をもたれる方も多いかもしれませんが、その音の空間の間、緊張感などが楽しめるようになると、FREEの良さが染み込むように分かってくると思います。

Kossoff.jpg Paul Kossoff(ポール・コゾフ)のギターの特徴としてよく言われるのは、Eric Clapton(エリック・クラプトン)も感心したという“細かく速いビブラート”、そして“泣き叫ぶようなギター”。“泣き”といっても代表選手であるCarlos Santana(カルロス・サンタナ)のそれとはまた違った、Santanaよりブルース色が強く、どちらかと言えばドライな印象のあるPaul Kossoff独特のスタイルです。
 ただし、個人的にはその"泣き”が本領発揮されてPaul Kossoffの演奏技術においてピークを迎えるのはFREEというバンドの絶頂期ではなく、FREEが一時的に再結成を果たした『Free At Last』辺りからではないかと思います。(レズリー・スピーカーの使用も大きい。)しかし、その頃にはPaul Kossoffは既にドラッグの影響により体調を崩しつつあり、次作『Heartbreaker』製作中にFREE(フリー)を脱退。その後自らのバンド"BACK STREET CRAWLER"(バック・ストリート・クローラー)を結成するものの(1作目は良かったんですが)2作目で失速、そして遂にはPaul Kossoff自身もドラッグの後遺症により帰らぬ人となってしまいます。幾つかの名演を残してはいますが、ギター・テクニック的にも熟成してPaul Kossoffのギター・スタイルの完成を得ながら、しかし既に充分な音楽活動が行える状態ではなくなっていたという、Paul Kossoff本人だけでなくロック・ファンにとっても残念なドラッグでの死だったと思います。

FREE解散後、Paul Rodgers(vo.ポール・ロジャース)、Simon Kirke(Dr.サイモン・カーク)は元MOTT THE HOOPLE(モット・ザ・フープル)のMick Ralphs(G.ミック・ラルフス)等と"BAD COMPANY"(バッド・カンパニー)を結成することになります。


Free Live (1971)
 FREEが一度目の解散をした後に発表されたライブアルバム。トラブルによりPaul Kossoff(ポール・コゾフ)のギターの音が出なくなったり、音を外していたり、というのもそのまま入っていますが、そんなことがほとんど気にならないほどの熱気溢れる演奏です。個人的にはこのアルバムを一番良く聴いてました。何年か前にCDで買い直したら、ボーナス・トラックとして"All Right Now""Mr.Big"の収録日違いのライブ演奏なども入っていたんですが、特にPaul Kossoffのギターのバッキングが違っていて、FREEもライブ演奏を重ねて曲を熟成させて行くバンドだったというのが良く分かり、そういう部分での聴き較べも興味深かったです。ちなみに収録された"All Right Now"は1970年1月録音、ボーナストラックは1970年9月録音(こちらの方がスタジオ録音版に近い演奏です)。"Mr.Big"はその逆。そして、その2曲を収録したスタジオ盤『Fire and Water』は2つの収録日の間の6月発売です。
*ボーナス・トラック収録はUK盤、日本盤。US盤には入っていないようです。(2005年4月現在)

B00005Y46O
Free Live [UK Bonus Tracks]
Free

Tons of Sobs [UK Bonus Tracks] Highway [UK Bonus Tracks] Fire and Water Heartbreaker [UK Bonus Tracks] Free

Free Live! [試聴]iTunes Music Store


Back Street Crawler
 Paul Kossoff(G.ポール・コゾフ)がFREE(フリー)脱退後に結成したバンド、BACK STREET CRAWLER(バック・ストリート・クローラー)。1stアルバム収録曲の"Time Away"ではPaul Kossoff最高の泣きのギターを聴かせてくれます。

B0001XAQVE
The Band Plays On
Back Street Crawler
Back Street Crawler Andy Fraser Band/...In Your Eyes


Back Street Crawler [試聴]iTunes Music Store "Back Street Crawler"


[FREE DISCOGRAPHY]
Tons Of Sobs - 1969
Free - 1969
Fire And Water - 1970
Highway - 1970
Free Live - 1971

Free At Last - 1972
Heartbreaker 1973

[PAUL KOSSOFF DISCOGRAPHY]
Kossoff,Kirke,Tetsu,Rabbit - 1971
Back Street Crawler - 1973
The Band Plays On/Back Street Crawler - 1975
2nd Street/Back Street Crawler - 1976
Live in Croydon,June 15th 1975 - 1983

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2005年05月09日

Robert A.Heinlein (ロバート・A.ハインライン)

■The Door into Summer:夏への扉 (1957)

4150103453夏への扉
ロバート・A・ハインライン
早川書房 1979-05

 ジュブナイルから本格SFまで。1950年代、60年代のアメリカのSF小説黄金時代を築いたロバート・A.ハインライン。「夏への扉」は、20年以上前に初めて読んでから、今までに何度読み返したか分からないタイム・トラベル小説の大傑作です。この小説がなければ映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」も生まれなかったのでは?(ちょっと言いすぎかな(笑)

 [ストーリー]最愛の恋人に裏切られ、仕事はなくなり、大切な発明まで取り上げられた主人公ダニィ。そんな凍てついた心がダニィを危険な冷凍睡眠保険へと.....。タイム・パラドックスなどの要素も取り入れながら、物語の結末に向けて次から次へと起こるどんでん返し。痛快さ、そして読後の清涼感。ハインラインのストーリー作りの上手さに唸らされます。

■The Moon is a Harsh Mistress:月は無慈悲な夜の女王 (1966)
 ヒューゴ賞受賞作の中でも最高級の作品と呼ばれるハインラインの最高傑作。ハインラインの作品の中には革命を描く物が多いのですが、この作品もそのひとつです。
 [ストーリー]圧政に苦しむ月世界植民地は地球政府に対して独立を宣言。革命の先頭に立つのはコンピュータ技師のマニーと自意識を持つ巨大コンピュータ「マイク」。しかし、地球から一方的に搾取され続けてきた月世界人は宇宙船も一発のミサイルも保有していなかった.....。

4150102074月は無慈悲な夜の女王
ロバート A.ハインライン 矢野 徹
早川書房 1976-10

■The Star Beast:ラモックス―ザ・スタービースト (1954)
 ハインラインのジュブナイルは一般的な子供向けの小説と違い、主人公が少年少女であるだけで大人が読んでも楽しめる、というのが特徴です。この小説はそんなハインラインのジュブナイルの代表的な作品です。SF小説が苦手、という方にもSF入門編としてお勧めです。
 [ストーリー]主人公トマスとそのペットである巨大な宇宙怪獣ラモックスが巻き起こす大騒動!傑作ユーモアSF小説。

4488618081ラモックス―ザ・スタービースト
ロバート A. ハインライン 大森 望
東京創元社 1987-11

■STRAMGER IN A STRANGE LAND:異星の客 (1961)
フリーラブ、一夫多妻、同性愛など、40年代に書かれたにもかかわらず、そういった内容から60年代まで発表できなかった問題作。その思想と世界観から「ヒッピー文化の聖典」とまで呼ばれた作品です。
 [ストーリー]宇宙船ヴィクトリア号が連れ帰った“火星からきた男”は、第一次火星探検船で生まれ、火星に生き残った唯一の地球人。この宇宙の孤児をめぐってまき起こる大波乱!

4488618030異星の客
R.A.ハインライン
東京創元社 1969-02

■Starship Troopers:宇宙の戦士 (1959)

4150102309宇宙の戦士
ロバート・A・ハインライン
早川書房 1979-09

■The Rolling STONES (SPACE FAMILY STONE):宇宙の呼び声 (1952)

4488618103宇宙の呼び声
ロバート・A. ハインライン 森下 弓子
東京創元社 1990-08


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2005年05月06日

Live Cream Vol. 2/CREAM (クリーム)


Live Cream, Vol. 2
Cream
Live 1 (Rmst) Goodbye Disraeli Gears (Rmst) Fresh Cream Bluesbreakers With Eric Clapton [Remasterd/Bonus Tracks]

Live Cream, Vol. 2 [試聴]iTunes Music Store


 解散から4年後(1972年)に発売されたCREAM(クリーム)のライブ盤。Eric Clapton(G,Vo.エリック・クラプトン)、Jack Bruce(B,Vo.ジャック・ブルース)、Ginger Baker (Dr.ジンジャー・ベイカー)による、ロック、ブルース、そしてジャズの要素までも取り込んだ、長時間に亘りながらも緊張感のあるインプロヴィゼイション。60年代にロックの可能性を拡げ、多くのフォロワーを生み出したスーパー・グループCREAMの最高のライブ・アルバムです。


1.Deserted Cities of the Heart
2.White Room
3.Politician
4.Tales of Brave Ulysses
5.Sunshine of Your Love
6.Steppin' Out

Eric Clapton G,Vo (エリック・クラプトン)
Jack Bruce B,Vo (ジャック・ブルース)
Ginger Baker Dr (ジンジャー・ベイカー)

cream.jpg CREAM(クリーム)の魅力はなんと言ってもライブです。スタジオ録音盤では当時の風潮からかラジオでのオンエア、ヒットを狙ってコンパクト&ポップにまとめられていますが(Jimi Hendrix/ジミ・ヘンドリックスの1stなども同様ですね)、ライブになると原曲のイメージとはまったく違った、原曲を1つの素材として捉えたEric Clapton(エリック・クラプトン)、Jack Bruce(ジャック・ブルース)、Ginger Baker(ジンジャー・ベイカー)の超強力ミュージシャンによる白熱のアドリブ・プレイの応酬を聴くことが出来ます。これからCREAMを聴いてみよう、と考える方にはベスト盤やスタジオ録音盤(スタジオ盤のサイケデリックで独特なポップ感を持った楽曲も魅力的ですが)ではなく、このアルバムか『Wheels of Fire』のライブ面から聴かれたほうがCREAMというバンドの本質を見誤ることが無いと思います。

cream_2.jpg また、“ギターも上手いヴォーカリスト”としてのEric Clapton(エリック・クラプトン)しか聴いたことの無い方には、何故Eric Claptonが「ギターの神様」と呼ばれるのかが分かるアルバムでもあります。選曲も"Sunshine of Your Love"、"White Room"などのヒット曲も入っており、比較的聴き易いのではないかと思います。


Wheels of Fire

Wheels of Fire
Cream


Wheels of Fire [試聴]iTunes Music Store "Wheels of Fire"


Farewell Concert
Cream
Image Entertainment 1999-10-12



[CREAM DISCOGRAPHY]
1966 FRESH CREAM
1967 DISRAELI GEARS
1968 WHEELS OF FIRE

1969 GOODBYE
1969 BEST OF CREAM
1970 LIVE CREAM
1972 LIVE CREAM VOLUME 2
1995 THE VERY BEST OF CREAM
2003 Cream At The BBC

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