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2008年05月14日

Milestones/MILES DAVIS (マイルス・デイヴィス)

MilestonesMilestones
Miles Davis
Sony/BMG Japan 2001-04-18

 メンバーにJulian "Cannonball" Adderley(as.キャノンボール・アダレイ)を加えてセクステット(六重奏団)となったMiles Davis(tp.マイルス・デイヴィス)のコンボが、より重厚感を増したサウンドで次世代への革新的なアイディアを盛り込んで繰り広げる、ジャズの新たな世界への序章『Milestones』。(1958年発表)


1. Dr. Jackle
2. Sid's Ahead
3. Two Bass Hit
4. Milestones
5. Billy Boy
6. Straight, No Chaser

Miles Davis -trumpet (マイルス・デイヴィス)
Julian"Cannonball"Adderley -alt sax (キャノンボール・アダレイ)
John Coltrane -tenor sax (ジョン・コルトレーン)
Red Garland -piano (レッド・ガーランド)
Paul Chambers -bass (ポール・チェンバース)
Philly Joe Jones -Drums (フィリー・ジョー・ジョーンズ)

 Miles Davis(tp.マイルス・デイヴィス)が1955年のレギュラー・コンボ結成の際に、Sonny Rollins(ts.ソニー・ロリンズ)の次の候補に考えていたサックス奏者、Cannonball Adderley(as.キャノンボール・アダレイ)が(最終的にはJohn Coltraneが参加)、マイルス・コンボ結成から3年後の1958年、最もモダンでホットなハード・バップ・コンボに成長していたThe Miles Davis Quintetに参加。6人編成となり、トランペット、アルト、テナーの3管となったグループのサウンドは必然的に重厚感を増し、Cannonball Adderleyの溌剌としたブルージーなプレイはグループの演奏に幅を与え、Miles Davisの更に研ぎ澄まされた演奏、そして自らのスタイルを確立させたJohn Coltrane(ts.ジョン・コルトレーン)の自信溢れる好プレイも含めて、ハード・バップ史上最高の演奏を聴かせてくれるアルバムです。

 フロントの3人がアグレッシブなアドリブを展開するアップ・テンポのブルース・ナンバー"Dr. Jackle"。1954年にBLUE NOTEで録音したスロー・ブルース"Weirdo"(『Miles Davis Volume 1』収録)の再演"Sid's Ahead"(録音中にRed GarlandがMiles Davisと喧嘩をしてスタジオを出てしまったため、同曲でのピアノはMiles Davisが演奏)。緻密なアレンジ、壮絶なアドリブの応酬とPhilly Joe Jones(ds.フィリー・ジョー・ジョーンズ)のドライブ感たっぷりのドラムで聴かせる"Two Bass Hit"。モード・ジャズの名盤『Kind of Blue』に繋がるモード手法を取り入れたスウィンギーで軽快なタイトル・ナンバー"Milestones"。Red Garland(p.レッド・ガーランド)が"Milestones"で消化しきれなかったモード手法の憂さを晴らすかのようにピアノ・トリオでハード・バップ・スタイルの名演を聴かせる、"Milestones"と並ぶ注目曲の一つ"Billy Boy"。(ここでのRed Garlandの演奏が気に入った人はRed Garland Trio『Groovy』も必聴。)そして再びブルース・ナンバー、Thelonious Monk(p.セロニアス・モンク)作の"Straight, No Chaser"。
 当時のMiles Davisが革新的なアイディアを盛り込む素材としてブルースを好んでいた事から("Billy Boy"を除いて)ブルース・セッションで占められたアルバムです。

 本作『Milestones』でハード・バップ・スタイルでの演奏を極めたThe Miles Davis sextet(マイルス・デイヴィス・セクステット)ですが、ハード・バップ・スタイルの演奏では冴えた演奏を聴かせるものの、Miles Davisが新たに目指したモード手法を取り入れた"Milestones"では、元々理解しようとしていなかったのか、それとも理解し切れなかったのかは分かりませんが、未消化のプレイに終始していたピアニストのRed Garland、そしてドラムのPhilly Joe Jonesは本作を最後にマイルスのコンボを脱退。ハード・バップ最強のリズムセクションは崩壊してしまいますが、Miles Davisは新たにBill Evans(p.ビル・エヴァンス)、Jimmy Cobb(ds.ジミー・コブ)を参加させて、自らが目指す次世代ジャズへの体制作りを完成、遂に歴史的名盤『Kind of Blue』の録音メンバーが揃うことになります。


Sonny Clark (ソニー・クラーク)

Cool Struttin'Cool Struttin'
Sonny Clark
Blue Note 1999-04-20

Sonny Clark [試聴]iTunes Music Store - Sonny Clark


1. Cool Struttin'
2. Blue Minor
3. Sippin' At Bells
4. Deep Night

Sonny Clark -piano (ソニー・クラーク)
Arthur Stewart Farmer -trumpet (アート・ファーマー)
Jackie McLean -alt sax (ジャッキー・マクレーン)
Paul Chambers -bass (ポール・チェンバース)
Philly Joe Jones -Drums (フィリー・ジョー・ジョーンズ)

 本国アメリカのジャズ・シーンでの無名振りに較べると日本での人気が異常なほど高かった日本人好みのジャズ・ピアニスト、Sonny Clark(p.ソニー・クラーク)がハード・バップが熟成して絶頂期を迎えた1958年に発表した最高傑作。印象的なジャケットと合わせて、日本のジャズ・ファンなら誰もが知っている超有名盤です。
 フロントに実力派、Arthur Farmer(tp.アート・ファーマー)、Jackie McLean(as.ジャッキー・マクレーン)の2管、リズム・セクションにはThe Miles Davis Quintet(マイルス・デイヴィス・クインテット)の最強のリズム・セクションとして名を馳せ、多くのセッションに呼ばれる人気ミュージシャンとなっていたPaul Chambers(b.ポール・チェンバース)、Philly Joe Jones(ds.フィリー・ジョー・ジョーンズ)を迎えた豪華クインテット編成。

 スロー・ブルースの名セッション、Sonny Clarkの代表曲のひとつ"Cool Struttin'"。Sonny Clarkが優れた作曲家であったことを知らしめると共にJackie McLeanの泣きの名演で聴かせるブルージーな名曲"Blue Minor"。Sonny ClarkのBud Powell(p.バド・パウエル)からの影響を感じさせつつ、軽快に疾走するビ・バップ・スタイルの演奏"Sippin' At Bells"。そしてラストに収録された、Sonny Clarkが奏でる哀愁溢れるテーマが心地良い"Deep Night"。ファンキーなフロント2管とダイナミックなリズム・セクションをSonny Clarkがクールにコントロールして創り上げた、全4曲40分弱に詰め込まれたSonny Clarkの美学の結晶。(現在はボーナス・トラックとして2曲追加されています。)

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